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"消えた御曹司と500万の罠" 第10話

を受け取るようなが息子のはずがない」

そう言って、自分から否定した。

幼い息子を守れず。

施設で20育たせ。

ようやく帰ってきた息子を、今度は自分ので突き放した。

「私は……何をしたんだ」

健造は机へをついた。

その

に違った。

き先変更。

500万円。

信司の言葉。

全てがあまりにもいすぎていた。

「まさか……」

もし信司が悠を排除しようとしていたなら。

そこで終わるのか。

健造は内線を取った。

「鈴! すぐ来てくれ!」

数分、鈴が駆け込んだ。

「悠は今どこにいる!」

「自宅待のはずですが」

「確認しろ!」

調査すると、悠はそのの午「監査の調査」を受けると言ってしていた。

しかし監査にその予定はしない。

スマートフォンの位置報は、神奈川県の帯で途切れていた。

せ!」

健造はジャケットをつかんだ。

「会、どちらへ」

健造は検査結果を握りしめた。

「息子を迎えにく」

は夜のった。

健造は部座席で、何度も同じ言葉を繰り返した。

頼む。

無事でいてくれ。

今度こそ父さんがく。

もうしだけ待っていてくれ。

帯へ到着したも、り続いていた。

古い倉庫が並ぶんでいると、運転が突然声をげた。

「会! が倒れています!」

警察両の青い

そのく。

脇にが横たわっていた。

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健造はが完全に止まるにドアをけた。

る。

「悠!」

倒れているのは悠だった。

顔は青い。

額から流れた血がく混じっている。

はずぶ濡れだった。

健造はそのへ膝をついた。

「悠……」

が震えた。

首筋へ指を当てる。

い。

だが、脈はあった。

「鈴! 救急だ!」

すでに警察から請されていると聞いても、健造は悠のそばをれられなかった。

え切った体を支え、濡れた髪をそっと払う。

「すまない」

声が震えた。

「遅くなった。父さんが遅すぎた」

何度謝ってもりなかった。

救急が到着し、悠が担架へ移される。

健造もそのまま乗り込んだ。

救急隊員が尋ねた。

「患者さんとのご関係は?」

健造は瞬も迷わなかった。

「息子です」

その言葉をにした瞬

胸の奥に張りつめていたものが切れた。

「私の息子です」

20、言えなかった言葉だった。

病院ではすぐに処置が始まった。

部をく打っている。

に打撲。

しかし命に別状はなかった。

医師からそう聞いた瞬、健造はようやく子へ座った。

は集治療へ移された。

「帰って休んでください」

が何度勧めても、健造は首を横に振った。

「私はここにいる」

「しかし会

「悠が目を覚ますまでだ」

夜2

護師が集治療からてきた。

「保護者の方」

健造はすぐがった。

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「どうした」

「患者さんが、識のないまま同じ言葉を繰り返しているんです」

「何と?」

護師はし考えた。

「『ミノル兄さん』と聞こえます」

健造の表が変わった。

「実……?」

20

が失踪した緒にいた警護担当の若者。

佐藤実。

26歳。

事件、実は遺体で発見された。

だけが見つからなかった。

の健造は息子を失った混乱のにあり、実に何が起きたのかをく調べる精神余裕もなかった。

翌朝。

護師がまたやってきた。

「今度は、もうしはっきり聞こえました」

「何と言っていた?」

「『兄さんが僕を押した。兄さんはに残った。ごめん』と」

健造の背筋が伸びた。

で20の断片がつながる。

実が悠を押した。

自分はに残った。

誘拐犯の

「まさか……」

健造は集治療へ入った。

の唇がわずかにいている。

「兄さん……なんで……僕を先に……」

健造は息子のを握った。

ようやく分かった。

佐藤実は、幼い悠を逃がしたのだ。

自分は誘拐犯のに残り、悠だけをへ突きばした。

幼い子供が逃げるを作るために。

自ら囮になった。

健造の目から涙が流れた。

「実君……」

20遅れの謝だった。

「ありがとう。本当にありがとう」

は捨てられたのではなかった。

命をかけて守られた。

それでも逃げたを負傷し、記憶を失い、の子供として保護された。

3目の朝。

の指がいた。

健造は子からび起きた。

「悠?」

まぶたが震える。

ゆっくりいた。

井を見た、周囲へ線をかした。

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