"水底に沈めた嘘" 第6話
次に伊藤は、俊助名義の座について失踪以の5を調べた。
与。
宅ローン。
活費。
部分は普通の取引だった。
ただ、1997。
3かにわたって、同じ座へ定額が振り込まれていた。
受取先は、野内にあったさな物名義の座だった。
はすでに廃業していた。
座名義も2002にしている。
振込額は毎回同じ。
摘欄には何もかれていない。
伊藤はそのが何をするのか分からなかった。
俊助が何かを頼んだ代なのか。
誰かに脅され、を支払っていたのか。
それとも全く別の理由なのか。
ただ、渡辺幸へ残した言葉がに残った。
「おかしなことが起きた」
「気をつけろ」
さらに伊藤は、ある根本な点に気づいた。
は俊助名義の座から振り込まれている。
しかし、それを実際に俊助本が続きしたという証拠はない。
当は通帳と印鑑があれば、本以でも窓で続きをすることができた。
計を管理していた文なら、通帳と印鑑の所をっていたはずだった。
伊藤は疑いをめた。
そのの。
わぬところから会が訪れた。
野県の農業基盤備事業として、貯池の老朽化した施設を備する計画が発表された。
浚渫事。
底に堆積した砂を取り除き、貯容量を回復させる事だった。
対象区域には、央部と端が含まれていた。
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まさに伊藤が精密捜索を求め、却された所だった。
伊藤はすぐに司へ類をした。
事と並し、捜索を実施してほしい。
渡辺幸の証言。
保険会社の記録。
な振り込み。
そして1997の捜索が分だったという事実。
今度は許がりた。
200411。
俊助が失踪してから、ちょうど7が経っていた。
潜の専4を含む捜索が、貯池の端から始まった。
3目。
を調べていた1が浮し、岸へ図を送った。
「底に何かあります」
所は、約5m。
堆積したのだった。
浚渫用の械が慎に砂を取り除いていく。
やがてのから黒いものが見えた。
いビニールだった。
何にも包まれ、簡単にはほどけないように固定されていた。
それがへ引きげられた、現にいた誰も声をさなかった。
内部からの骨が見つかった。
成男性とみられた。
遺骨は鑑定関へ送られ、DNA鑑定と歯の照がわれた。
兄の賢介からも比較用の血液サンプルが採取された。
結果がたのは2005初め。
兄弟関係にある男性。
俊助本と確認された。
さらに鑑定には、別の所見が記されていた。
頸椎に骨折の痕跡がある。
部からい力が加わった能性を否定できない。
骨の状態だけで原因を断定することはできなかったが、単なる転落事故では説しにくい状況だった。
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伊藤刑事は鑑定を机に置き、いかなかった。
7。
5mの底。
そのを魚が泳ぎ、釣りが糸を垂らし、堤防では子供たちが遊んでいた。
の柳は、毎何事もなかったようにしい葉をしていた。
俊助だけが、そののにいた。
伊藤はすぐに文を呼びさなかった。
鑑定結果がてから3週待った。
自分がなぜ呼ばれるのか。
何が発見されたのか。
そのを文自に考えさせるためだった。
20052。
文は取調に入ると、落ち着いた様子で子に座った。
ハンドバッグを膝のに置く。
は震えていない。
伊藤は静かに告げた。
「貯池で、ご主の遺骨が見つかりました」
文はテーブルを見たままだった。
「側の約5mの点です。DNA鑑定で俊助さんと確認されました」
さらに頸椎に骨折の痕跡があることも説した。
文は最までを挟まなかった。
伊藤が話を終えると、く息を吸った。
「あのは、そこにいたんですね」
それだけだった。
「側の区域へ、ご主がくことをっていましたか」
「りません」
「遺骨はビニールに包まれていました」
文は黙った。
「誰かが包み、底へ沈めたと考えるのが自然です。何か当たりは?」
「ありません」
取調べは2以続いた。
伊藤は、23件の音声メッセージについても話した。
「渡辺幸という女性をごじですね」
文は目を伏せ、頷いた。
「失踪、ご主のポケットベルに残された公衆話の番号。
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