"午前0時30分の空白" 第7話
が消えるまで確認しなかったのか。
犯は処理の途で、何か定の問題に直面したのではないか。
の故障。
予定の通。
切れ。
るくなってきた。
同者とのトラブル。
燃料。
考えようとえばいくらでも考えられる。
しかし証拠はない。
捜査というものは、考えられる筋きのからつを選ぶ作業ではない。
裏付けられるものだけを残していく作業である。
この事件では、その最の裏付けがなかなか得られなかった。
単独犯でも説できる。
複数犯でも説できる。
勘のある物でも説できる。
勘がなくても説できる。
犯でも説できる。
偶然の接触でも説できる。
能性が消えない。
それは見、捜査の幅が広いようにえる。
しかし実際には逆だった。
何も切り捨てられないということは、どこにも集できないということだった。
そして事件発からが経つほど、その問題はさらに刻になっていった。
犯のを系列で見ていくと、奇妙な面性が浮かびがる。
つは、準備された犯のように見える部分。
もうつは、追い詰められた末の処理のように見える部分だった。
まず、け子の失踪。
もし彼女が偶然で襲われたのではなく、と接触した末に事件へ巻き込まれたのなら、犯は彼女を目のない所へ移させることができた。
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夜の藤沢駅で、見らぬ物が無理やり若い女性をへ押し込めば、に見られる危険がい。
方、顔見りの相なら、彼女が自分からへ乗ることもある。
公衆話のは、その能性を連させる。
だが相がだったという証拠はない。
次に、遺体を処理するまでの程。
ドラム缶を使うという発。
運搬。
加された穴。
。
どれも、衝にそのでいついて実できるとは考えにくい。
なくとも、ドラム缶を確保する必がある。
両も必だった能性がい。
具も必になる。
犯はある程度、自分が何をしようとしているか考えていたように見える。
それなのに、最終に選ばれたのは朝になればが通るだった。
をつけたのに、完全に処理できていない。
煙を残してちっている。
慎な物のには見えない。
では、途で計画が変わったのか。
最初は別の方法を考えていた。
しかし何らかの理由で実できず、最に平塚のを選んだ。
そう考えれば、計画性と焦りが同居していることにも説がつく。
だが、これも証はできない。
もし数に別の所で煙をげるドラム缶を積んだが目撃されたという報が事件に関係していたなら、犯は度で処理できず、何度か移を繰り返していた能性も考えられる。
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その、926の平塚は「最初から決めていた所」ではなく、「最にたどり着いた所」だったかもしれない。
そうなると、の選択がやや自然だった理由も変わる。
犯は最も全な所を選んだのではない。
の制約ので、その使える所を選んだ。
しかし、この考え方も審両報が事件と結びついていることが提になる。
台でも無関係なら、構図は変わる。
事件の考察が難しい理由は、こうした条件が連鎖していることにあった。
つの確かな報を事実として置く。
すると次の推測が成する。
その推測を提にすれば、さらに犯像が具体になる。
気づけば、証拠がないにもかかわらず、もっともらしいつの物語が完成する。
だが、それは捜査で確認された事実とは違う。
事件からが経つにつれて、その区別はさらに難しくなった。
当の記事。
週刊誌。
のテレビ番組。
事件を扱った籍。
インターネットのまとめ。
からへ語られるうちに、詳細がしずつ変化していく。
の。
所。
刻。
数。
目撃者の言葉。
どこまでが当から確認されていた内容で、どこからがに加わった再構成なのか。
資料によって差がまれていく。
だからこそ、この事件では「分からない部分を分からないまま残す」必があった。
確実なのは、け子が914未に藤沢駅周辺で取りを絶ったこと。
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