"消えた女将と800万の通帳" 第9話
その父が、母の保険だけは調べている。
「なんで……」
声が漏れた。
妻がきていると信じているのにはえなかった。
しかし、それだけでは証拠にならない。
に困って続きを聞いただけかもしれない。
希は何度も自分にそう言い聞かせた。
そんな、さらに審な事実がてきた。
義子が隠していた座。
の保証と営業権代、わせて800万円が入った座だった。
義子は以、希へ暗証番号を教えていた。
「何かあったら、あんたが管理して」
そう言われていた。
希が取引細を確認した。
914まで。
ほとんどきなし。
義子が絶対にをつけないだった。
ところが。
9末。
現引きし。
10。
再び引きし。
さらにデビットカード決済。
11も続いていた。
母が消えた、誰かが座を使っている。
現引きしの所は、自宅くのコンビニATM。
カード決済は、阪内のスナック、居酒、カラオケ。
どれも義子が普段利用するではなかった。
希はすぐ警察へった。
「母の座からがてます」
井刑事が細を確認する。
「失踪?」
「はい」
「誰が使っているか当たりは?」
希は答えなかった。
答えなくても、互いに同じ物を考えていた。
武夫が再び呼ばれた。
「このカード、使いましたね」
井が細を置く。
武夫はあっさり認めた。
「使いました」
「なぜ持っているんですか?」
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「妻からもらった」
「いつ?」
「ていく」
「活費に使えと?」
「そうです」
井は別の資料を見る。
「奥さんは、この座をあなたに隠していたという証言があります」
「隠してたんやなくて、別に管理してただけや」
「毎あなたがをせと言っていたという話も」
「夫婦やからの話くらいする」
「それなのに、ていくになってカードを渡した?」
「申し訳なくなったんちゃいますか」
「暗証番号も?」
「教えてもろた」
居酒。
スナック。
カラオケ。
その使用についても武夫は平然としていた。
「妻がくれたで活しただけです」
「活費がカラオケですか?」
「たまにんだらあかんのですか」
井は追及した。
だが武夫の供述を覆す証拠がない。
カードを義子が渡したのか。
武夫が勝に取ったのか。
確認できる本がいない。
希は警察署の廊で、壁にをついた。
「お母さんが渡すわけない……」
を探されても隠した。
鳴られても渡さなかった。
その母がをるだけカードを渡す。
どう考えても辻褄がわない。
それでも証できなかった。
2010。
失踪から半。
所のから希へ話が来た。
「お父さんのに、らん女のおるで」
希はすぐ父へ話した。
「に誰がおるん?」
「りい」
「泊まってるん?」
「おに関係ない」
「お母さんまだ見つかってへんねんで」
武夫は話を切った。
失踪から半で、別の女性がに入りしていた。
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希はその頃から父との連絡を減らした。
座からはが抜かれ続けた。
800万円。
義子が13く働いて守った。
1。
残はほぼ0になった。
それでも希は母を探した。
美子の定へくたび、美子は事をした。
「希ちゃん、ちゃんとべてる?」
「丈夫です」
「丈夫な顔してへん」
美子はそれ以言わず、おにぎりを2つ袋へ入れた。
「持って帰り」
「いつもすみません」
「謝らんでええ」
1。
2。
3。
しいがかりはなかった。
阪警察署でも捜査は続いていたが、が経つほど目撃報は曖昧になった。
本は静岡。
武夫は阪。
義子だけが、どこにもいない。
2014。
失踪から5。
その頃、希は32歳になっていた。
20代半から30代の始まりまで。
の切なのくを、
「母を探す」
というつのことに使っていた。
そして同じ。
阪からくれた埼玉で、く止まっていた事件のが突然きした。
201410。
埼玉郊。
以はみかん畑として使われていたで、太陽発設備の基礎事が始まっていた。
畑は数から使われておらず、が伸び、も部伐採されていた。
事始から4目。
ショベルカーがの側を掘っていた。
さ約1m。
バケットがをすくいげた、黒く変したビニール片が絡みついた。
作業員は械を止めた。
「何や、これ」
りてづく。
類のような布。
その隙に、いものが見えた。
事はすぐ断された。
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