"消えた女将と800万の通帳" 第11話
焼けした顔。
現仕事でくなった。
爪の隙にはセメントのいが残っていた。
森田は世話から始めた。
「川武夫さんとはいんですか?」
「昔からです」
「どれくらい?」
「現で10以緒でした」
「仲は?」
林はし考えた。
「兄貴みたいなもんです」
森田は通話記録を机のへ置いた。
「20099から急に連絡増えてますね」
林の目がいた。
「たまたまです」
「最はい話がい」
「……」
「喧嘩してるんですか?」
林は黙った。
森田は別の資料をした。
「埼玉の畑からの骨がました」
林の指先が止まった。
「義子さんです」
「……」
「川武夫さんの妻」
林の顔から血の気が引いた。
「武夫さんのお兄さんのでした」
さらに続ける。
「武夫さんは、あの畑の鍵を持っていた」
い沈黙。
壁の計の音だけが続いた。
林のがわずかに震えている。
森田は急かさなかった。
やがて林がをいた。
「あのが……」
声が掠れていた。
「約束、守らんかったんです」
森田は表を変えなかった。
「何の約束ですか」
林は俯いた。
「保険」
「誰の?」
「奥さんの」
森田は黙って待った。
「2000万たら……半分やる言うた」
「半分?」
「1000万」
「その代わりに、何をしたんです」
林は唇を震わせた。
しばらく言葉がない。
森田がい声で言った。
「林さん」
男が顔をげる。
「これは殺事件です」
林の目に涙が浮かんだ。
「あの夜……」
そして5閉ざされていた話が、しずつ始まった。
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2009914。
午10頃。
武夫から話が来た。
「持って来い」
当、林は代運転にも使う古のワンボックスカーを持っていた。
言われるまま武夫の自宅へ向かった。
のに武夫がっていた。
「何あったんですか」
「入れ」
居へ入った。
に義子が倒れていた。
かなかった。
林はそので事態を理解した。
「兄貴……」
「んどる」
「何したんですか」
武夫は説しなかった。
代わりに言った。
「伝ってくれ」
林はずさった。
「無理です」
「俺、腰悪いんや」
「そんなん……」
「保険入っとる」
林のきが止まった。
「2000万」
武夫は続けた。
「伝ったら1000万やる」
雇いでそのそのを暮らしていた林にとって、1000万円は現実のない額だった。
真面目に働いても、元にまとまって残るか分からない。
林は迷った。
そして、断らなかった。
2で義子をへ運んだ。
武夫が持っていた鍵で、埼玉の兄の元みかん畑へ入った。
夜。
使われなくなった畑。
奥の目につきにくい所。
そこにあった具を使い、面を掘った。
義子を埋めた。
作業が終わった、武夫は林へ言った。
「保険たら半分やる」
「いつです」
「すぐや」
「ほんまですね」
「閉じとけ」
林は信じた。
ところが保険はなかった。
失踪者の状態では保険を支払えないと保険会社に言われたからだった。
武夫は初めて、失踪宣告などの続きが必だとった。
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「5かかるらしい」
林へ説した。
「5?」
「待て」
林は待った。
1。
2。
その、武夫は義子のカードからを引きしていた。
800万円のをり、カードを使い続けた。
現。
酒。
スナック。
カラオケ。
1ほどでほとんど使い切った。
林には、そのは入らなかった。
「保険まだですか」
何度か話した。
「まだや」
3目。
4目。
武夫の活は、林の目には苦しいように見えなかった。
み歩く。
女もできた。
「兄貴、保険ほんまにまだなんですか」
「まだ言うてるやろ」
「じゃあその、どこからてるんです?」
武夫の声が変わった。
「おに関係ない」
林もった。
「俺も伝ったんですよ」
「うるさい」
「1000万の約束は?」
話を切られた。
再びかける。
ない。
数。
また話。
数分で切られる。
通話記録に残っていたい話の正体だった。
4目になると、林は失踪宣告について自分でもし調べ始めた。
「来で5ですよね」
「分かっとる」
「続き、準備してるんですか」
「期来たらやる」
何を準備するのか。
どこへ申請するのか。
武夫が本当に調べている様子はなかった。
林ので疑いがきくなった。
最初から1000万円を渡す気などなかったのではないか。
ちょうど5がづいた頃。
元みかん畑が売却された。
太陽発の事が始まった。
そして、義子が見つかった。
林の自を得た森田は、すぐ武夫を再度呼びした。
取り調べ。
森田は回りくどい説をしなかった。
「林正さんが全部話しました」
武夫の顔が直した。
「……全部?」
「はい」
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