"アクセル細工の報い" 第2話
今はちょっと特別なんだ」
義母も横からを挟んだ。
「元司の方、今は会社を経営しているのよ。久しぶりに会うんだから、しくらい派なできたいじゃない」
2は単に見栄を張りたいだけなのだと分かった。
私はすぐに首を横に振った。
「でも、あのは保険の条件もありますし、乗り慣れていないには貸せません」
「俺が事故を起こすわけないだろ」
義父は笑いながら鍵を握った。
「翔太みたいに危ない運転はしないさ」
「そうよ。夜にはちゃんと返すからして」
その瞬、翔太の顔が変わった。
「待ってくれ」
さっきまで余裕そうだった顔から血の気が引き、慌てて両親のへつ。
「父さん、母さん。自分のでった方がいい」
義父は議そうに眉をげた。
「なんだ、おまで。俺の運転が信用できないのか?」
「そうじゃなくて……何があるか分からないだろ」
翔太の額には、はっきりと汗が浮かんでいた。
私はその姿を静かに見つめた。
やはり昨夜、へ何かした。
そしてその何かは、義両親が乗ると困るものなのだ。
私は森穂、29歳。
夫の翔太は私より2歳で、結婚して今で3目になる。
今でこそ同じにいてもほとんど会話をしなくなってしまったが、会った頃の翔太は、今とはまるで別のようだった。
私たちがりったのは、共通の友の結婚式だった。
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披宴が始まる、私は代からの友たちと話していた。そこへ、背のい男性がるい笑顔でづいてきた。
「俺、郎の職の同僚なんです。穂さんは婦の代のご友ですよね?」
「そうです。今でもよく会っています」
初対面なのに妙に話しやすかった。
偶然にも私たちは同じ業界で働いており、仕事の苦労や休の過ごし方など、話題が途切れなかった。
披宴が終わる頃には連絡先を交換していた。
その、何度か事へき、自然な流れで交際を始めた。
翔太はよく笑うだった。
私が仕事で落ち込んでいるには、夜でも話を聞いてくれた。
「穂は頑張りすぎるんだよ」
そう言って温かいみ物を差ししてくれるようなだった。
付きって約1、翔太から結婚を申し込まれた。
私は迷わず頷いた。
結婚に義両親へ挨拶へったも、2は私を温かく迎えてくれた。
「穂さん、翔太を選んでくれてありがとう」
義母はそう言って私のを握った。
義父も笑顔だった。
「翔太、穂さんを必ず幸せにするんだぞ。こんなに素敵な女性とは、そう簡単に会えないんだからな」
「分かってるって」
翔太は照れくさそうに笑った、私を見た。
「穂。俺が切にするから」
わず笑ってしまった。
けれど、そのの私は本当に幸せだった。
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「お父さん、お母さん。ありがとうございます。これから翔太さんと支えっていきます」
「くにんでいるんだから、困ったことがあればいつでも頼ってね」
義母はそう言ってくれた。
結婚も義両親との関係は良かった。
義実は私たちのからでそれほどくなく、に何度か緒に事をした。義母と2で買い物へくこともあった。
翔太はそんな様子を見るたび、嬉しそうだった。
「穂は本当に自の嫁だよ」
婚当初、何度もそう言われた。
私も、翔太と結婚してよかったとっていた。
そんな夫婦関係がしずつ変わり始めたきっかけは、祖父の遺産だった。
私の祖父は、元でく産業を営んでいた。
幼い頃から私をとてもがってくれ、遊びにくたびにを撫でながら「穂は優しい子だ」と笑っていた。
その祖父がくなったのは、今から5のことだった。
葬儀が終わり、しばらく経ってから、祖父がに遺言を作成していたことが分かった。
祖父は私が将来おに困らないようにと、部のと信託財産、それから自分が切にしていたを私へ残していた。
そのは、古いスポーツカーだった。
私はに詳しくなかったため、最初はどれほど価値があるものなのか分からなかった。
しかし翔太は違った。
「これ、今かなり価値ががってるよ」
初めて見た、翔太は目を輝かせた。
「世界にコレクターがいるだよ。状態もかなりいいし、簡単にはに入らない」
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