みかん小説
本棚

"五人目の白い靴" 第9話

伊藤里だった。

その瞬

7ではなく。

5が始まった。

2003810の午。荒川は刈り作業を終え、物置へ戻ったに箱がいていることに気づいた。具を取りした際、い靴の片方が落ちたことをし、周囲を探し始めた。

その

里が靴を持って歩いていた。

荒川はくから見た瞬かなくなったという。

母親と兄が靴を覗き込む。

女の子が笑う。

何か話している。

荒川のに浮かんだのは、警察だった。

靴から血がれば。

が読まれれば。

佐野凛まで戻る。

だからづいた。

『それ、どこで拾った』

カセットに残った声だった。

美緒は警戒した。

荒川が「施設の物だから返してほしい」と言っても渡さなかった。

『子供の靴でしょう。、交番に持っていきます』

その言葉を聞いた、荒川ので2001気に戻ったという。

逃げようとした。

そののうちに津をれることも考えた。

しかしい靴が警察へ渡れば、どこへ逃げても同じだ。

夜。

伊藤のテントからかりが消えるまで待った。

「靴だけを取るつもりだった」

荒川はそう主張した。

武田は黙って聞いていた。

夜0過ぎ。

荒川はテントへづいた。

ファスナーをけ、を入れた。

暗い

里のピンクの運靴の横にい靴があるのが見えた。

広告

を伸ばした。

その瞬

「誰だ」

正彦が目を覚ました。

荒川は逃げようとした。

正彦が腕を掴んだ。

はテントのた。

い揉みいになった。

正彦が岸のに倒れた。

「そこから、全部おかしくなった」

荒川はそう言った。

だが武田には引っかかるものがあった。

「その、美緒さんと子供たちは?」

「起きてきた」

「何を見た」

「正彦さんが倒れてるところ」

「だから3も?」

荒川は俯いた。

自分が捕まるとった。

それだけだと言った。

しかし武田は供述を信じ切れなかった。

なぜなら。

事件現のテントには、正彦がした形跡がなかった。

寝袋も。

も。

自然なほどっていた。

荒川は「で直した」と説した。

それでも疑問は残る。

もっときな疑問。

い靴を取り返すだけなら。

なぜ荒川はトラックをテントから見えない所へ止め、荷台へきな防シートを敷いていたのか。

2008の再捜査で、当の同僚からしい証言がていた。

事件当の夕方。

荒川は職の倉庫から。

型シートとロープを持ちしていた。

つまり。

夜になるよりに。

何かを運ぶ準備をしていた。

「事故だった」という荒川の話は。

最初から崩れ始めていた。

「荒川さん」

の取り調べで、武田は防シートの記録を机に置いた。

曜の18頃。あなたは倉庫から型シートを持ちしています」

広告

荒川は答えない。

「その点では正彦さんと揉みっていない。事故も起きていない」

「仕事で使うつもりだった」

「何の仕事ですか」

沈黙。

さらにもうつ。

陽斗のカセットだった。

音声技術者が再解析したところ、い靴についての会話より。15台の録音に、くで荒川らしい男の声が入っていた。

『女の子、何歳ですか』

返事をしたのは正彦だった。

『9歳ですけど』

男はそのく「そうですか」と答えている。

つまり荒川は。

里がい靴を拾うから伊藤づき。

9歳の娘がいることまで確認していた。

「靴だけが目だったんですか」

武田が尋ねた。

荒川の唇がわずかにいた。

「違うでしょう」

い沈黙。

荒川は目を閉じた。

「……見てました」

「何を」

里ちゃんを」

荒川はの夕方から伊藤を見ていた。

9歳。

佐野凛と同じ齢。

似ていたわけではない。

髪型も顔ちも違う。

ただ、齢だけが同じだった。

荒川はくから子供を眺める癖があった。

それだけのつもりだったという。

だが翌

里がい靴を拾った。

自分のつの欲望がなった。

られる恐怖。

そして、里をひとりにしたいという衝

「最初から、族全員を消すつもりだった?」

荒川は首を振った。

里ちゃんだけ連れていこうとした」

武田の喉が詰まった。

夜。

荒川は里をテントから連れすつもりだった。

もし途で誰かが起きれば、い靴を取り返して逃げる。

そう考え。

トラックへシートとロープを準備した。

だが正彦が目を覚ました。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: