"消えた金づる夫" 第7話
初めて「お父さん」と呼ばれたも。
休にをつないで歩いたことも。
それでも、もう以の親子には戻れなかった。
妻と娘が帰国してから、婚の話は気にんだ。
俺は直接やり取りすることを避け、必な連絡は弁護士を通した。
探偵が集めた証拠が揃っていたため、妻も最まで否定し続けることはできなかった。
拓哉にも請求が届いた。
そのになって、妻はさらに別の現実を突きつけられたらしい。
拓哉が妻との関係を切ったのだ。
から聞いた話では、妻は拓哉との交際でかなりのを使っていた。
事代。
プレゼント。
旅費用。
妻が払うこともかったらしい。
もちろん、その元をたどれば俺が稼いだだった。
俺が毎働いて入れた活費のから、妻は浮気相とのにを使っていた。
しかし俺からのが自由に使えなくなり、さらに慰謝料の問題まで発すると、拓哉の態度は急に変わった。
最初は妻も、拓哉なら自分と娘を受け入れてくれるとっていたようだ。
「敏文と別れても、私には拓哉くんがいる」
そんな覚だったのかもしれない。
だが、現実は違った。
拓哉は責任を負う気などなかった。
自分まで慰謝料を請求されるとった途端、妻へ距を置き始めた。
妻が話してもない。
メッセージを送っても返事が遅い。
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そして最には、関係を終わらせたいとはっきり告げられたという。
妻は何度も引き留めたらしい。
「敏文とは婚するから、緒に暮らせる」
「娘もあなたに懐いている」
そう言われても、拓哉は首を縦に振らなかった。
妻にとっては、俺との結婚を失っても拓哉との未来があるつもりだった。
しかし拓哉にとって、妻は活まで背負いたい相ではなかった。
を使ってくれる。
事をご馳してくれる。
プレゼントをくれる。
都のいいだけ緒に過ごせる。
それで分だったのだろう。
がなくなり、面倒な責任だけが残れば、必なくなる。
妻が俺をづるのように扱っていたのと、ほとんど同じだった。
その話を弁護士経由でった、皮肉だとった。
をでしか見なかった妻が、自分もまたでしか見られていなかった。
俺は拓哉へ私な制裁を加えるつもりはなかった。
必な責任を取ってもらえば、それでいい。
だから勤務先へ乗り込むことも、周囲へ言いふらすこともしなかった。
ただ、正式な続きをめた。
妻も現実から逃げられなくなっていた。
婚。
居の問題。
慰謝料。
そして拓哉との破局。
それまで当然だとっていた活が、度に崩れた。
そんな、妻と娘が頼ったのは妻の実だった。
きなスーツケースと倉庫から引き取った荷物を抱え、2でをげにったらしい。
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だが、俺はすでに義両親へ全て説していた。
義父と義母は厳格なだった。
結婚当初から俺には礼儀正しく、娘が贅沢をしていることも配していた。
その2が、妻の浮気をった。
しかも娘までそれをりながら、浮気相と旅へかけていた。
義父のりは相当なものだったらしい。
妻が実へ着くと、最初は泣きながら事を説した。
「婚される。むところがない」
それに対して義父は、静かに尋ねたという。
「敏文君が何も悪くないと言うつもりか」
妻は答えられなかった。
「浮気したのは事実か」
「……はい」
「娘を連れて、その相とハワイへったのも事実か」
「はい」
そこで義父は鳴った。
「だったら自分で責任を取れ!」
妻は実にまわせてほしいと頼んだ。
だが義父は許さなかった。
義母も泣いていたが、娘をかばわなかったという。
結果として、妻と娘は実にく居続けることもできなかった。
それまで妻は、どこかで必ず誰かが助けてくれるとっていたのだろう。
俺が駄目なら拓哉。
拓哉が駄目なら両親。
しかし誰も、妻が望む形では支えてくれなかった。
婚協議は、妻が考えていたほど簡単には終わらなかった。
妻は当初、かなりの額の財産を受け取れるとっていたようだった。
俺が収入だったことをっているため、「婚してもある程度まとまったが入る」
と考えていたのだろう。
しかし実際には、俺たちの計は妻の浪費によってかなり削られていた。
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