"吹雪の一杯" 第9話
「これ……うち」
30。
まだ板がしい。
玄関には。
若い隆がいる。
隣に。
本男性。
真帆が息を呑んだ。
「父です」
俊。
そして。
もう。
国男性。
トーマスの父。
エドワード。
が。
緒に写っていた。
次の写真。
旧林。
型。
斜面。
積まれたドラム缶。
面の部が。
黒く濡れている。
俊が。
そこを指差し。
エドワードが。
カメラを向けていた。
「お父さん……」
真帆の声が震える。
さらに。
枚。
くに。
スーツ姿の男。
真帆が。
昔の会社資料をいた。
同じ顔。
当。
辰観発の発部。
杉本修。
現。
辰リゾート発会。
30。
計画をめていた男が。
今。
再び同じを買おうとしている。
そして。
富美子の夫。
真帆の父。
トーマスの父。
は。
30から。
すでに本の糸でつながっていた。
30の来事がらかになり始めた頃。
辰リゾートから。
が再びやってきた。
今度は。
いつもの鞄を持っていなかった。
顔も。
以とはし違っていた。
「今は何です?」
富美子が尋ねる。
は。
囲炉裏のへ座った。
「ご主の件です」
枚のコピーをす。
《産売却に関する基本》
付。
。
隆がきていた頃。
署名。
実印。
どちらも。
夫のものに見える。
富美子の胸が。
きく揺れた。
「お父さんが……売るって?」
「なくとも、売却の交渉をしていたのは事実です」
「原本は?」
「本社です」
「どういう条件だったの?」
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は。
線を逸らした。
「そこまでは私も」
「基本なのに?」
「私はそのから担当したので」
富美子は。
夫の署名を見つめた。
守るために600万円使った。
そうったばかりだった。
なのに。
隆は。
自分がきているに。
旅館の売却交渉もしていた。
何が本当なのか。
分からなくなった。
「女将さん」
の声が。
いつもよりかった。
「私も、全部ってるわけじゃないんです」
「どういう?」
「最初は、ただの古い旅館だとってました」
し言いづらそうに続ける。
「だから……あんな言い方もしました。すみません」
「今さらね」
「その通りです」
は苦笑した。
「でも、私自も最、おかしいとうことが増えた」
旧林の作業。
は。
入っていたことをらなかった。
「本社からは、まだ現調査はしてないって説されてます」
「でも映像には残ってる」
「見せてもらえます?」
真帆が。
隣からてきた。
は驚いた。
「佐々さん……」
「緒に確認しています」
トーマスの映像を見せる。
の表が。
らかに変わった。
「やっぱり入ってたのか……」
「やっぱり?」
「本社の技術部が現確認をしたがってるって噂は聞きました。でも、許に入るなって話になってたはずです」
真帆が。
基本をに取った。
「これ、枚目だけですね」
「え?」
「」
さな文字。
《別条件に従う》
「別は?」
が。
黙った。
「ないんですか?」
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「私は受け取ってません」
その。
のスマートフォンが鳴った。
画面を見る。
顔が張る。
「本社です」
話にる。
「はい……はい。今、灯里館です」
相の声は聞き取れない。
の背筋が伸びる。
「分かりました。すぐ戻ります」
話を切る。
ちがる。
「今は帰ります」
「さん」
富美子が呼び止めた。
「私に売れって言いに来たんでしょう?」
は。
し迷った。
「そのつもりでした」
「今は?」
「……分からなくなりました」
玄関へ向かう。
戸をける。
振り返らず。
さく言った。
「別」
富美子と真帆が。
顔をげる。
「探した方がいいです」
そして。
はのへ消えた。
その夜。
富美子は眠れなかった。
隆は。
旅館を守りたかったのか。
売りたかったのか。
。
夫の遺した所を守ることが。
自分の役目だとっていた。
でも。
もし。
隆自が。
放そうとしていたのなら。
自分はいったい。
誰のために。
ここまで耐えてきたのだろう。
翌朝。
富美子は。
で隆の机を調べ直した。
帳簿。
修繕記録。
領収。
昔の賀状。
何度も見たものばかり。
別はない。
真帆も。
物置。
押し入れ。
古い庫。
緒に探した。
何もない。
夕方。
富美子は疲れて。
囲炉裏のへ座った。
無識に。
のイヤリングへ触れる。
結婚30。
隆が買ったのイヤリング。
ふと。
あののことをいした。
町から帰ってきた隆。
袋。
イヤリング。
そして。
「ついでに信用庫へ寄ってきた」
と言っていた。
当。
何の用事か聞かなかった。
「まさか……」
富美子は。
ちがった。
イヤリングが入っていた箱。
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