"特大おにぎりの恩返し" 第7話
会議に。
さな沈黙が落ちた。
「だから、誰でも普通に入れる所が必なんです」
亜美はをげた。
「特別扱いではなく、の普通の所として」
そのの結論はなかった。
だが週。
条件付きで再設計が認められた。
堂は形を変え。
しい施設のに残る。
俺がその連絡をすると。
亜美は話の向こうでい黙っていた。
「泣いてる?」
「泣いてない」
「声変だぞ」
「うるさい」
昔と同じだった。
数。
亜美が祖母へ報告に来た。
静は話を聞き終えると、ただ言。
「よかったねえ」
それから。
「お腹空いたろ」
と言ってちがった。
95歳。
腰はっていたが。
おにぎりだけは自分で握った。
特。
梅干し入り。
亜美はべた途端。
涙をこぼした。
「同じ」
静が笑う。
「当たりだよ」
「20と」
「梅干しはし塩を減らしたけどね」
「そこじゃありません」
亜美は泣きながら笑った。
その景を見ながら。
俺は。
自分が亜美を助けたとっていた20の記憶が。
し違っていたことに気づいた。
俺が渡したのは。
おにぎり2個だけ。
そのずっと。
亜美を支えていたのは。
祖母だった。
そして。
その祖母の優しさを。
今度は亜美が。
何もの子供へ渡そうとしていた。
すべてが順調にむとった頃。
亜美の過が突然戻ってきた。
会社の受付から連絡が入ったのは、平の午だった。
「社、し……対応に困っている方が」
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廊へると。
50代くらいの女性が声をげていた。
派な柄の。
濃い。
齢より疲れて見える顔。
「黒川雅ってあんた?」
「そうですが」
「亜美と仲いいんでしょ」
背筋がえた。
女性は。
亜美の母親だった。
20。
学へ呼びされ。
廊で先と論していたあの。
「亜美に言ってよ。母親を無するなって」
「まず落ち着いてください」
「持ってるくせに、円も寄こさないのよ」
話を聞くと。
亜美が元へ戻ったことをどこかでり。
何度もを求していたらしい。
亜美は数回だけ活費を渡した。
だが。
額は増えた。
話。
自宅。
勤務先。
最は。
俺の会社まで来た。
そこへ。
偶然亜美が入ってきた。
顔が変わった。
「お母さん……」
母親はすぐにづき。
亜美の腕を掴んだ。
「やっと来た。あんた親を見捨てる気?」
「して」
「育ててやったのは誰だとってんの?」
その言葉に。
俺は腹の底からりが湧いた。
だが。
昔のように鳴る寸。
亜美自が。
母親のを振りほどいた。
「やめて」
はっきりした声だった。
「私はもう子供じゃない」
母親が瞬怯む。
「何よ」
「おはもう渡さない」
「親に向かって!」
「親だからって、何をしてもいいわけじゃない」
俺は黙った。
亜美の顔は青ざめている。
も震えていた。
それでも。
逃げなかった。
「私はずっと、お母さんがいつか迎えに来てくれるとってた」
母親の表がわずかに変わった。
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「でも来なかった。私が何歳になっても」
「こっちにだって事が――」
「分かってる」
亜美は遮った。
「今なら、にも事があるって分かる。でも子供だった私は、お腹が空いてた。寒かった。お呂にも入れなかった。それも本当なの」
受付の周囲が静まり返っていた。
「だから私は、お母さんをみ続けるのも、助け続けるのも、もうやめる」
警察を呼ぶほどの暴力汰にはならなかった。
亜美の母親は最まで満をにしながら帰っていった。
その。
亜美は会社の会議で。
い何も言わなかった。
俺は缶コーヒーを本買い。
本を置いた。
「丈夫か」
「分かんない」
「そりゃそうだ」
「格好悪いね」
「何が」
「35歳にもなって、母親見るだけで震える」
俺はし考え。
「俺なんて35歳になっても、から話来るだけで震えるぞ」
亜美が吹きした。
「比べるもの違うでしょ」
「震えるのは緒だ」
しだけ。
顔が戻った。
しばらくして。
亜美が言った。
「おにぎりべたい」
「今?」
「うん」
「ばあちゃんの?」
「うん」
俺たちは仕事をめに切りげ。
へ帰った。
祖母は事を聞かなかった。
ただ。
「待ってな」
と言い。
塩をにつけた。
炊きたてのご飯。
真んに梅干し。
苔。
亜美は。
子供のように両で持ち。
べた。
「酸っぱい」
「梅干しだからな」
20と同じ会話だった。
亜美が笑った。
そして。
「やっぱり帰ってきたじする」
その言葉を聞いた。
俺は初めて。
このが。
亜美にとっても。
だったことをった。
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