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"20億追放妻の封筒逆転" 第6話

メルボルンではさなアパートを借りた。

20億円の半はをつけず、複数の座と信託へ分けた。私は贅沢なマンションを買うことも、を選ぶこともせず、当たりのいいLDKの部活を始めた。

最初の数週は、朝起きるたびに自分がどこにいるのか分からなくなった。

隣に健也がいない。

義母から話もない。

誰も「斎藤の嫁なら」と言わない。

自由になったはずなのに、夜になると急に涙がることもあった。

そんなは、お腹へを置いた。

まだ何もじない。

でも、そこにいる。

それだけで私は眠れた。

妊娠10週になった頃、本の妊治療クリニックから医療記録が届いた。

野寺弁護士に言われ、全て示請求していたものだ。

私は診察記録を枚ずつ読んだ。

自分の採血結果。

卵子の状態。

採卵数。

受精卵の記録。

何度も見た数字ばかりだった。

ところが途で、私はを止めた。

健也の検査結果。

それまで私は詳しく見たことがなかった。

度乏精子症》

その文字を何度も読み返した。

さらに医師の記録。

《自然妊娠の能性は極めてい。顕微授精を推奨》

診察

結婚2目。

私は当、健也から「僕は問題ないって言われた」と聞いていた。

嘘だった。

次のページには、さらに衝撃な記録があった。

《本希望により妻への詳細説は本からう》

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つまり。

健也はっていた。

自分にもきな原因があることをっていながら、私には「問題ない」と言った。

義母が私だけを責めても。

「結菜の体がいんじゃないか」と親族が噂しても。

黙っていた。

私は子に座ったまま、けなかった。

あの5

私は自分の体を責め続けた。

薬の副作用で吐いても、採卵に痛くても、義母の言葉に傷ついても、「私が産めないから」と耐えた。

健也は全部っていた。

希へ話した。

記録を写真で送る。

数分話の向こうで希が言葉を失った。

「これ……健也先輩、ってたの?」

「たぶん」

「最

私はそれを聞いても、すぐには健也を憎めなかった。

代わりに、い疲労が押し寄せた。

「怖かったんだとう」

「何が?」

「自分が原因だってられるのが」

斎藤男。

跡継ぎを作ることを当然のように求められた

もしかしたら健也も、私と同じように追い詰められていたのかもしれない。

でも。

だからといって。

私を盾にしていい理由にはならない。

私は医療記録を閉じた。

そして、別の疑問が浮かんだ。

美奈は自然妊娠だと聞いている。

しかも双子。

もちろん、自然妊娠の能性が「極めてい」だけで、ゼロではない。

それでも。

胸のどこかに、消えない違まれた。

、さらに通のメールが届いた。

野寺弁護士からだった。

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《斎藤側がに提した族信託関係資料を確認しました。し気になる条項があります》

添付された資料。

斎藤創業者族の資産管理信託。

私は結婚、ほとんど内容をらされていなかった。

その条項のつにこうあった。

《創業直系の物学子孫がした定割の議決権信託受益権を付与する》

つまり。

斎藤が美奈の双子に執着していた理由は、単に孫が欲しかったからではない。

会社支配。

資産。

次期継者。

全てが「血」に結びついていた。

野寺からの文章は続いていた。

《なお、あなたのお腹の子どもが健也氏の物学子である、この条項の対象になる能性があります。あなたが放棄することはできません。権利は子ども本のものだからです》

私は画面を見つめた。

20億円で。

私自から追いすことはできた。

しかし。

私のお腹にいる子どもまで。

同じ額で消すことはできない。

その夜、私は初めて怖くなった。

斎藤がこの事実をった

あのたちは、私を放っておくだろうか。

妊娠4ヶに入る頃には、お腹がしずつ目つようになった。

私は現さな版社で、本語資料の編集補助の仕事を始めた。活費に困っていたわけではないが、20億円だけに頼って暮らしたくなかった。朝起きて仕事へき、と話し、帰宅して自分で夕を作る。

その普通の活が、斎藤にいた頃よりずっと自分らしくじられた。

たちは私の過らない。

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