"ETCに残らない白バイ" 第2話
「これ、島じゃないか?」
画面のにいバイクが入ってきた。
刻は午115分。
バイクを運転しているのは、違いなく島だった。
彼女は決められた駐所へバイを止め、エンジンを切った。ヘルメットを脱ぎ、周囲を度見回してから建物へ向かった。
歩き方にも、表にも、自然なところはない。
そのまま女子トイレの方へ消えた。
捜査員たちは続きの映像を見守った。
だが、は戻ってこなかった。
5分。
10分。
15分。
建物の入りを映している範囲には、彼女の姿が度も現れない。
「別のがあるのか?」
「いや、通常ならここを通る」
さらに映像をめただった。
午1123分。
駐されていたバイが、ゆっくりとき始めた。
「待て」
映像を見ていた刑事がを乗りした。
バイには、誰かが乗っている。
ヘルメットをかぶっているため顔は見えない。
しかしらかにではなかった。
肩幅が広い。
半もきく、背丈もよりい。
男性とわれる物だった。
その物は慣れた様子でバイクを発させると、駐を抜け、そのまま速側へりった。
捜査員たちは言葉を失った。
午115分、は自分のでパーキングエリアへ入っている。
18分。
は姿を消し、代わりに正体の男が彼女のバイへ乗ってていった。
「これは……事件だ」
その言を境に、捜索のが変わった。
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事故でも、自発な失踪でもない能性が急速にまった。
制を着た現職警察官が、昼の速のパーキングエリアから姿を消したのだった。
湾岸幕張パーキングエリアは、ほどなくして厳な捜査態勢に入った。入りする両の確認がわれ、建物内では鑑識担当者がの痕跡を探した。
女子トイレもつずつ調べられた。
。
洗面台。
個。
ゴミ箱。
争った痕跡や血痕のようなものは見つからない。
しかし、ある個からが使用していた無線が発見された。
便器の脇へ置かれるように残されていた。
「どうして無線だけここに?」
捜査員たちは首を傾げた。
バイ隊員が、巡回に無線を置いたままそのをれることは考えにくい。
自が何らかの理由でしたのか。
それとも別の誰かがしたのか。
携帯話は見つからなかった。
がにつけていたの持ち物についても、すべて確認できたわけではなかった。
パーキングエリア内にある舗の従業員や利用者への聞き取りが始まった。
「女性のバイ隊員を見ませんでしたか?」
「午11頃です」
何かはバイが止まっていたことを覚えていた。
しかし、本をはっきり見たというはなかった。
週末の昼。
の入りはく、誰も1の利用者をく見ていなかった。
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婚約者の田所正志へ連絡が届いたのは、そのの午だった。
正志は最初、事故だとった。
話で「島隊員と連絡が取れない」と告げられても、それが失踪事件をしているとは理解できなかった。
だが湾岸幕張PAへ駆けつけると、入には複数の警察両が並び、制警察官と捜査員が慌ただしくき来していた。
「は?」
正志はくにいた同僚へ駆け寄った。
「はどこにいるんですか?」
相はすぐに答えなかった。
その沈黙で、正志は何か普通ではないことが起きていると悟った。
「バイは別の物が乗ってている映像が見つかった」
「別の物?」
「自は、建物に入ったところまでは確認できている」
正志の顔から血の気が引いた。
「じゃあ、はまだここにいるんじゃないですか」
「建物内は調べた」
「だったらに……」
「今、全部捜している」
「全部って、何なんですか。はどこにいるんですか!」
正志の声が駐に響いた。
誰も答えられなかった。
夕方には緊急の記者会見がかれた。
千葉県警所属の女性バイ隊員、島28歳が、巡回勤務に方となったことが発表された。
記者たちの質問が斉にんだ。
「誘拐の能性は?」
「犯とわれる物は映っているのですか?」
「バイは発見されましたか?」
警察は慎に答えた。
現点で事件と事故の両面を調べていること。
監カメラに以の物がバイを運転している映像が残っていること。
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