"ETCに残らない白バイ" 第9話
正志も別両で現へ向かった。
酒井の供述が本当なら、が最にいる所へくことになる。
内で正志はほとんど話さなかった。
窓のを流れる景を見ながら、の顔だけをい浮かべていた。
2003412の朝。
はいつも通り勤務へた。
特別な別れの言葉などなかった。
「ってきます」
おそらく、それだけだった。
誰も、その言葉が最になるとはっていなかった。
酒井の案内で、捜査チームは佐倉方面から速沿いの脇へ入った。
10と比べ、周囲の景は変わっていた。
の部は補修され、々もきくなっている。
それでも酒井は何度か窓のを確認した、ある細いを指した。
「ここです」
舗装は途で途切れていた。
その先は1台がようやく通れるほどの林になっている。
々がへ覆いかぶさり、昼でも暗かった。
捜査両は速度を落とした。
枝が体へ触れる音がする。
10分ほどんだところで、建物が見えた。
根の部が崩れた古いだった。
かつて何かの部品を製造していたらしいが、の気配はない。
窓ガラスは割れ、壁には蔦が伸びていた。
「ここです」
酒井が言った。
をりる。
周囲を確認した捜査員が、酒井を先に建物の裏側へ回った。
「バイクは?」
「この辺です」
酒井はに覆われた角を指した。
10で雑やが広がり、当とは景がきく変わっていた。
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捜査員が慎にを刈る。
腐した材。
錆びた属板。
古い廃材がなる所が現れた。
「これをどけてください」
酒井の言葉に従い、数が属板を持ちげた。
そのに、いものが見えた。
瞬、誰も声をさなかった。
さらに廃材を取り除く。
にまみれ、錆が浮き、塗装もきく劣化している。
それでも形は残っていた。
型バイク。
い体。
警察両特の装備。
「体番号を確認」
捜査員が指示した。
照結果がるまで、それほどはかからなかった。
島が2003412に乗務していたバイだった。
10、捜索され続けた両が、林の奥の廃で見つかった。
正志はしれた所から、それを見つめていた。
に覆われた体を見た瞬、から力が抜けた。
そのへ膝をついた。
「……」
バイは、正志にとって単なる証拠品ではなかった。
が最の朝に乗ってたもの。
のがハンドルを握り、彼女の声が無線を通して本部へ届いた。
それが今、10分のとにさらされ、錆びた姿で目のにある。
だが捜査は終わっていない。
酒井はを回り込み、そのさらに奥へ向かった。
林のには細い獣のような所があった。
何メートルかむと、酒井がを止めた。
「この辺です」
周囲にはが密集していた。
面は落ち葉に覆われている。
目印になるものはほとんどない。
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「本当に分かるんですか」
刑事が尋ねると、酒井は面を見たまま答えた。
「忘れません」
鑑識と捜索担当者が作業を始めた。
いきなりきく掘るのではなく、表の状態を確認しながら範囲を絞る。
酒井の説する位置をに慎にを取り除いた。
しばらくして、作業員のきが止まった。
現責任者が周囲へで図した。
そこから先は、より慎な作業に切り替えられた。
のから、の骨とわれるものが見つかったのだ。
正志は規制線のから見守った。
づくことはできない。
ただ、何が起きているのかは分かった。
が見つかった。
10。
両親が探し続けた10。
正志が待ち続けた10。
彼女はずっとこの林のにいた。
、鑑定がわれた。
DNAも照された。
元は島で違いなかった。
その連絡を受けた正志は、い何も言わなかった。
「確認されました」
担当者が静かに告げる。
「島さんです」
正志は唇を噛み、何度か頷いた。
そして顔を覆った。
「……」
抑えていた声が漏れた。
「遅くなって、ごめん」
10待ち続けた再会は、正志が望んだ形ではなかった。
の両親へ結果が伝えられた。
母親の静子は話を受けた、最初にこう尋ねた。
「なんですか」
担当者が答えた。
「はい」
静子はそのまま黙った。
ぶべきなのか。
しむべきなのか。
娘がようやく見つかった。
しかし同に、10抱いてきた「どこかできているかもしれない」
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