"捨てられた妻の逆転相続" 第3話
俊は会社の経営にき詰まり、母の個資産にを付けていた。母は何も気づいていないとをくくっていたのだ。だが、そのすべては静と恵子ので完全に把握され、証拠として保全されていた。
の最には、母の峻烈な決が記されていた。
『加納のと敷は、先祖代々、誠実なが守るべきもの。 実の母を具のように見捨て、妻を政婦のようにこき使った恩らずな息子に、このを継ぐ資格はありません。 加納を真に支えてくれたのは恵子さんです。よって、加納の全財産は恵子さんに託します。 おには、遺留分として法律が認める最限の銭しか残しません』
その、リビングのドアが勢いよくき、男の翔太が血相を変えてび込んできた。
「父さん! 体どうなってるんだよ!?」
翔太は元のスマートフォンを握りしめ、青ざめた顔で叫んだ。
「今、会社から連絡があった! 加納所の顧問弁護士から『株主の変更に伴い、来週曜に臨株主総会を招集する。議題は代表取締役・加納俊の解任および役員の選任』っていう通が届いたって! 父さん、会社の実権を誰かに奪われたのか!?」
俊は青い顔のまま、経机のの類を指差した。
「ば、ばあさんだ……。お母さんが……全株式とこの敷を、全部恵子に譲るという遺言を残していたんだ……!」
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「はあ!? 母さんに!?」
翔太は目を剥き、テーブルのの遺言を奪い取って貪るように読んだ。
「な、なんだよこれ……! 母さんはただの嫁だろ!? なんで血の繋がっていない母さんが全部相続するんだよ! 俺の相続分はどうなるんだよ!?」
翔太は自分の勤める産会社で、「将来は加納の広な本のを再発してきな利益を得る」と豪語し、世のがかりにしようとしていたのだ。それが瞬にして泡に帰そうとしていた。
その、玄関のインターホンが々しく鳴り響いた。
が息を呑んで玄関へ向かうと、そこには黒いスーツを着た初老の男性と、類鞄を持った若い男性がっていた。
「加納俊様、翔太様ですね。私、くなられた加納静様の遺言執者および、条法律事務所の代表を務めております条と申します。本は、静様の遺言に基づき、加納の本邸敷および加納所の資産引き渡し続きの通告に参りました」
条弁護士は、政財界でその名をらない者はいない国内屈指の物弁護士だった。
俊は震える声でってかかった。
「ま、待ってください! この遺言は無効です! 母は認症を患っており、妻の恵子が判断能力のない母を誘導してかせたものに違いありません! 裁判で争います!」
条弁護士はややかな差しを俊に向け、鞄から冊の分いファイルを差しした。
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「加納様、無駄な争いは避けることをお勧めいたします。ここには、静様が遺言を作成された当に撮された画質の映像データ、および学病院の精神科教授による『遺言作成能力に関する完全診断鑑定』が保管されております。静様の識は極めて晰であり、ご自の自由志によって作成されたことが法に完璧に証されています」
条弁護士は歩にると、徹な声で宣告した。
「さらに、静様からの指示により、加納俊様が過にわたり加納所および静様の個座から正に私流用された資、総額億千万円についての返還請求訴訟を、本付で京方裁判所に提起いたしました」
「い、億千万……!?」
俊はそのに崩れ落ち、壁に背を打ちつけた。
条弁護士は帳をき、淡々と事実を突きつけていく。
「座のクラブでの費、級の個購入、女性への活費の送……すべて加納所の使途、および静様の座からの無断引きしとして件能です。これらは業務横領および背任に該当する能性があります。静様は、『もし俊が恵子さんに対して誠実な態度を取ったは、切の容赦なく法続きをめてほしい』と私に厳命されておりました」
翔太は信じられないものを見る目で父親を見つめた。
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