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完結第12話
空港に置き去りにされた妻は、もう帰らない
欧州出張から帰国したゆりを、夫と義母は成田空港へ置き去りにした。「四時間歩いて来い」と笑いながら、彼女を貧しいラーメン屋の娘だと見下して。 彼女は、夫の不倫や会社資金四千八百万円の横領を示す証拠を、すでに揃えていた。 空港から一本の電話をかけた三時間後、取引停止が相次ぎ、夫の会社は大混乱に陥る。嫁姑|夫婦|修羅場1.8万字5 962 -
完結第14話
七年後、屋上で見つかった妻の秘密
1993年、鹿児島。自治会の帳簿を整理していた主婦・ミキは、過去の火災復旧費に不自然な水増しを見つける。調査を始めた直後、彼女は遺書とバッグだけを残して姿を消した。 投身とされた事件から七年後、マンション屋上の封鎖された旧貯水槽から、ミキと一致する人骨が発見される。ミステリー|真相|行方不明2.1万字5 351 -
完結第12話
母に贈った家を狙う親戚夫婦
母への恩返しに建てた家へ帰ると、親戚夫婦が勝手に住み着き、食卓を囲んでいた。しかも二人は近所に「自分たちの新居だ」と触れ回り、家まで奪おうとしていた。 裕子は怒鳴らず、警備会社への一本の電話をきっかけに、入退室記録、録音、登記、映像を着実に集めていく。 これは家を取り戻すだけでなく、断れずに生きてきた母が初めて「ここは私の家です」と声を上げる物語。静かな反撃と、母娘が本当の安心を取り戻す再生の一篇。裡切られた|兄弟姉妹|裡の顔|親子関係|修羅場1.8万字5 2848 -
完結第20話
結婚翌朝、五分遅れの朝食が暴いた秘密
結婚翌朝、朝食が五分遅れただけで、夫から親族全員の前で平手打ちされた管理栄養士の美咲。彼女は謝る代わりに、義父の御膳を床へひっくり返し、「食べさせられません」と告げる。 美咲が遅れたのは、心臓病を患う義父のために味噌汁を作り直していたからだった。義母から渡された“秘伝のタレ”には、義父の薬と組み合わさると命に関わる危険な成分が含まれていた。 しかも瓶の底には、義母自身の筆跡で《服用厳禁/致死性不整脈誘発確認済》と残されていた。単なる嫁いびりではなく、八年前から続く恐ろしい企みが明らかになり、夫と親族の立場は一気に逆転する。怒り|嫁姑|夫婦|裡の顔|修羅場1.9万字5 2255 -
完結第12話
二十六年目の告白
余命わずかな夫・浩司は、妻ゆみに衝撃の告白をする。二十六年前、ゆみが産んだ息子と愛人の子を、病院で密かにすり替えたというのだ。 だが、ゆみはすべてを知っていた。夫の行動を目撃し、名札を元へ戻していたため、浩司が愛人の子だと信じて溺愛してきた誠は、紛れもなくゆみの実子だった。夫婦|真相|親子関係|修羅場|不倫1.7万字5 1546 -
完結第13話
成人式に消えた母と十三着目の振袖
2014年の成人式当日、貸衣装店から母・奈津子が消えた。店の960万円もなくなり、共に姿を消したカメラマンとの逃避行が疑われる。娘の紗季に残されたのは、「今日は署名をしないで」という謎のメモだけだった。 10年後、閉店する店の倉庫から、記録にない「13着目の振袖」が見つかる。その裾には、若い女性たちの名義で作られた高額ローン契約書と、母が隠した証拠が縫い込まれていた。ミステリー|真実|行方不明2.3万字5 337 -
完結第25話
義母が倒れた夜、隣人が私を止めた理由
午前一時、夫から「母が脳卒中で倒れた」と連絡を受け、病院へ急ごうとした美緒。だが車に乗る直前、隣人の氷室に止められる。前輪の下にはブレーキ液が漏れた跡があり、義母本人へ電話すると「倒れていない」と告げられた。 防犯映像に映っていたのは、出張中のはずの夫・達也。裡切られた|夫婦|真相|介護3.0万字5 1802 -
完結第16話
赤いガーベラと私の家
母の形見の絵を嫁に勝手に売られ、家事を当然のように押しつけられてきた50歳の愛子。限界を迎えた彼女は、母の保険金で購入した小さな家へ一人で移り住む。 ところが長男夫婦は、新居まで「実家」と決めつけ、家事をしてもらうつもりで強引に引っ越そうとする。愛子は荷物の受け取りを拒み、専門家の助言を得て、同居を認めない意思を書面ではっきり示す。 やがて母の絵は親切な購入者の手によって戻り、愛子は長男夫婦に「この家にあなたたちの部屋はない」と告げる。彼女が去った古い家では、夫も息子夫婦も、これまで愛子が背負っていた家事の重さを初めて知ることになる。兄弟姉妹|嫁姑|夫婦|相続|金銭問題1.6万字5 898 -
完結第18話
昭和38年、つなぐなと言われた救急電話
昭和38年、山間の電話交換所で働く澄子は、診療所から県立病院への緊急電話を受ける。重傷の17歳を救うための連絡だったが、主任は「その電話だけは絶対につなぐな」と命じた。 少年が亡くなった後、澄子の判断ミスとして処理されようとする。しかし記録を調べると、救急回線が止められていた時間にも、工事会社と本社、町役場の間では電話がつながっていた。時代|歴史|昭和|ミステリー2.3万字5 367 -
完結第20話
昭和34年、上野駅で名前を奪われた少女
昭和34年、青森から集団就職列車で上京した15歳の澄子。しかし迎えの男は、「佐藤澄子は昨日から働いている」と告げ、十二人のうち彼女だけを駅に置き去りにする。 工場では、石川鈴という少女が澄子の名前と勤務番号を与えられていた。さらに偽造された退職届、説明のない給与控除、未発送の手紙など、少女たちを名前と番号で管理する不正が次々と明らかになる。時代|歴史|昭和2.8万字5 1242 -
完結第13話
夫が毎日3回トイレを磨く理由
結婚五年。紗季は、温厚で家事にも協力的な夫・玲央と、四歳の娘・莉乃と平穏に暮らしていた。ただ一つ奇妙だったのは、夫が毎日三回もトイレを掃除し、誰にも触らせなかったこと。 ある日、法医学者の親友・美代子が、トイレの排水設備から人間の歯と古い血痕の痕跡を発見する。調査を進めると、この家では六年前、玲央と同棲していた婚約者が突然姿を消していた。夫婦|真実|真相1.5万字5 341 -
完結第20話
祖父の土地を勝手に道路にされたので、自販機を置いた
建設コンサルタントとして働く雪は、祖父の私有地が無断で舗装され、完成間近のタワーマンションの進入路として使われていることを知る。 開発を主導していたのは、学生時代から雪に異常な執着を見せていた川端武郎。彼は土地を「事実上の道路」として申請し、所有者の承諾がないまま建築確認を通していた。怒り|祖父母と孫|裡の顔|修羅場2.1万字5 466 -
完結第23話
母の小さな食卓
三年ぶりに実家へ帰った直人は、母の誕生日の食卓に、ご飯と味噌汁、漬物しかないことに驚く。冷蔵庫もほぼ空なのに、玄関には弟へ渡す高価なりんごが三箱も積まれていた。 さらに母の通帳には、弟へ毎月八万円を送った記録が残されていた。弟ばかりを優先する母への古い不満がよみがえるが、その金は、直人が失業した三年前から、息子・悠人の学費として渡されていたものだった。裡の顔|親子関係|修羅場2.8万字5 3261 -
完結第14話
赤ちゃんの声が聞こえる姪が、夫の嘘を見抜いた日
生後一か月の息子を見た六歳の姪・美久は、「赤ちゃん、お父さんにひどいことをしないでって言ってる」と告げる。その言葉に、夫・徹だけが激しく動揺した。 育児をせず、暴言を重ねる夫に違和感を抱き始めた亜鳥。やがて美久が書斎で見つけた封筒から、亜鳥を被保険者、徹を受取人とする高額な生命保険の書類が発見される。 さらに調べると、徹には隠していた借金と別の女性がいた。夫婦|真実|真相|親子関係1.4万字5 1832 -
完結第12話
私にだけハズレ料理を出す義母の誤算
月に一度の義実家での食事会。真希にだけ、焦げたご飯、肉のない煮物、殻付きのエビ、骨だらけの刺身が出される。しかし夫・隆は「偶然だ」「被害妄想だ」と、母親を庇い続けた。 妊娠を知った真希は、わが子を守るため、記録を残しながら静かに脱出の準備を始める。そんな中、義母は「誰がハズレを引くかしら」と、中身の違うメンチカツを食卓へ並べた。 真希が選んだ一つを切ると、中から現れたのは肉ではなく、形を整えたかまぼこ。長年「偶然」で隠されてきた嫌がらせが、夫と義父の前で初めて暴かれる。怒り|嫁姑|夫婦|修羅場1.3万字5 1730 -
完結第20話
家族投票の三日後
お盆の親族会で、地味な事務員として働く美緒は、姉から「家族の投票で決めた。今すぐ出ていけ」と追放を宣告される。両親も親戚も、姉の婚約者も笑って賛成した。 しかし彼らは知らなかった。倒産寸前だった老舗旅館を救い、土地と建物を買い取った真の所有者が、美緒であることを。彼女が姿を隠して注ぎ続けた資金がなければ、旅館は一か月も維持できなかった。 美緒が援助を止めると、家族の浪費と巨額の不正支出が露見する。さらに姉の婚約者も、旅館の資産を利用して自社の損失を埋めようとしていた。そして三日後、華やかな結納の最中、執行官と弁護士が現れる。怒り|嫁姑|金銭問題|修羅場1.9万字5 1221 -
完結第21話
賞与0円を告げられたので、会社を辞めてイタリアへ
十七年間、海外調達を支えてきた玲奈に言い渡された年末賞与は、まさかの零円。評価は最高ランクのまま、翌年も重要なイタリア案件を任されていた。会社は住宅ローンを抱える彼女なら、どんな扱いをしても辞めないと考えていたのだ。 玲奈は怒鳴らず、記録を残して退職届を提出。家と車を手放し、亡き母の言葉に背中を押されてイタリアへ渡る。 ところが彼女の退職後、強引な一律値下げ交渉によって工房との信頼関係は崩れ、大型案件まで危機に陥る。三か月後、玲奈の携帯には人事、部長、社長から合計三百十二件もの着信が残されていた。職場逆転|第二の人生|金銭問題2.8万字5 2640 -
完結第16話
離婚3か月後、元義母に300万円を要求された私
離婚から三か月後、美緒のもとへ元義母から電話が入る。事故で入院した元夫・達也のため、今すぐ三百万円を持ってこいというのだ。美緒は鼻で笑い、「新しいお嫁さんに頼んでください」と断る。 ところが、社長令嬢だと信じられていた新妻・優奈は、達也の金を持って姿を消していた。さらに達也は見栄を守るため借金を重ね、実母には内容を偽った書類へ実印まで押させていた。 しかも「命に関わる治療費」という三百万円には、滞納した返済やカード代まで含まれていた。美緒を再び財布として利用するための嘘だったのだ。嫁姑|夫婦|金銭問題1.5万字5 864 -
完結第16話
昭和53年、棟梁が俺を毎晩残した理由
十五歳で大工に弟子入りした直人は、一年間、掃除と雑用ばかりの日々を送っていた。ところが昭和五十三年の春、厳格な棟梁・源造から突然、「今日から毎晩残れ」と命じられる。 鉋、墨付け、仕口、図面。三年かけて覚えるはずの技を急いで教え込まれる一方、棟梁の体は日に日に弱っていく。やがて直人は、夜の稽古が自分を酷使するためではなく、残された時間で技術を託すためだったと知る。 師のいない現場で家を完成させた直人に遺されたのは、「半人前」と書かれた道具箱。しかし、その紙の下には、棟梁が生涯口にしなかった本当の言葉が隠されていた。時代|歴史|昭和2.6万字5 307 -
完結第16話
昭和24年、帰還した夫の家に別の夫がいた
戦地から四年ぶりに帰還した清太を待っていたのは、妻・文子と見知らぬ夫、そして二人の幼い娘だった。「ここはもう私たちの家です」と告げられ、清太は自分が死者として扱われていたことを知る。 出征直前、文子の胎内にいた息子・浩はすでに八歳。しかし浩は母のもとではなく、山村の伯母夫婦に育てられていた。妻も家も息子も取り戻したい清太だったが、彼のいない四年間にも、それぞれが生き延びるために築いた暮らしがあった。 実父の清太、母と暮らす政男、自分を育てた伯父。三人の「父」を持つ浩を前に、清太は家族が奪い返すものではないと気づいていく。時代|歴史|昭和1.4万字5 240