-
完結第5話
高性能の魔物 時速 268km が奪った二人の命
【時速 268km、首都高湾岸線の悪夢】 5000 万円のポルシェ 911GT2RS。 ナンバープレートを外し、制限速度 80km の公道を新幹線並みのスピードで暴走した資産家。 葬儀へ向かう 70 代夫婦のトヨタ BB に追突。 相対速度 188km の衝撃で車体は紙のように潰れ、優しい夫婦はその場で命を落とした。 加害者は車の高性能に守られ軽傷、事故 5 秒前までアクセルを踏み続けていたという事実。 逮捕から起訴まで 2 年 4 ヶ月、今も続く長引く裁判、格差と交通法の限界を描いた衝撃ノンフィクション『高性能の魔物 時速 268km が奪った二人の命』。 「高性能車の性能はサーキットだけのもの。公道では誰の命も軽視してはいけない」 全ドライバーに読んでほしい一冊です。怒り|遺體発見6.6千字5 828 -
完結第6話
カラストンネルの失われた未来――12 キロの煽り運転が奪った二つの命
【1億6500万円の賠償金が語る真実】 執拗に車間距離を詰め、何度も蛇行運転を繰り返した大型トラック運転手。 たった一瞬の怒りと苛立ちが、幸せな家族の未来を完全に奪い去った―― 2007年2月1日、秋田県・桂巣(カラス)トンネル。 生後11ヶ月の幼い息子を乗せ、初めての誕生日プレゼントを買いに向かっていた21歳の若い家族。 穏やかな雪の午後は、時速100kmの正面衝突によって一瞬で地獄と化した。 トラックの圧倒的な重量により軽自動車は完全に圧壊。 若き父親と赤ん坊の二つの命が、このトンネルで永久に失われた。 当時の法律では「煽り運転」は認められず、刑事裁判では悪質な行為が見逃された。 無念を抱いた遺族は長い闘いを続け、ついに1億6500万円という莫大な損害賠償判決を勝ち取る。 この事件は、日本の妨害運転法が生まれるきっかけとなった歴史的判例であり、 今も多くのドライバーに警鐘を鳴らし続けている。 しかし、裁判記録にも現れないトンネルの真実が、まだ隠されている――因果応報|怒り|遺體発見8.3千字5 767 -
完結第8話
地下室に消えた母
1993年のお盆、若い母親・美紀は、夫と1歳の息子とともに帰省する途中、忘れ物を取りに自宅へ戻った。 「すぐ戻るわ」 そう笑ってバスターミナルを離れた美紀は、そのまま二度と戻らなかった。 財布も荷物も残されたまま、足取りは家の近くで途絶える。夫の裕二は幼い息子を抱えながら必死に妻を探し続けるが、手がかりは何ひとつ見つからない。やがて警察の捜査も止まり、家族には「母のいない10年」だけが重く残された。 そんな中、成長した息子・健人は、親切な隣人として家族を支えてきた男の家で、ある日、奇妙な声を聞く。 声は地下室から聞こえていた。 暗い階段の先で、健人が出会った痩せ細った女性。彼女は震える声でこう言った。 「健人……私のお母さんよ」 10年前に消えた母は、本当に生きていたのか。 そして、家族のすぐ隣に隠されていた衝撃の真実とは――。ミステリー|遺體発見1.1萬字5 842 -
完結第5話
崖下で眠っていた三年
1992年、群馬県の山奥にあるペンションで、2組の夫婦が夏休みを過ごしていた。 台風の豪雨が山道を塞ぎ、外界から切り離された夜。 酒を飲み、笑い合い、何事もなく眠ったはずの4人だったが、翌朝、妻・ユミと友人の夫・ケンジだけが姿を消していた。 残された夫・たかしと、ケンジの妻・稽古。 部屋には争った跡もなく、財布や荷物の一部も消えていたことから、警察は2人が不倫関係の末に駆け落ちした可能性を疑う。 世間の噂に傷つきながら、残された2人は“裏切られた被害者”として3年間を過ごした。 しかし1995年、ペンションから4キロ離れた崖の下で、錆びついた車が発見される。 車内には白骨化した2人の遺体。 さらにギアはニュートラル、エンジンは切られ、頭蓋骨には鈍器で殴られた痕跡が残っていた。 逃避行ではなかった。 2人は、あの台風の夜に殺されていた。 豪雨がすべてを隠したペンションで、本当は何が起きていたのか――。遺體発見|行方不明7.9千字5 196 -
完結第5話
骨が覚えていた名前
2008年、茨城県稲敷市の利根川沿い。高速道路工事の最中、葦原の中から一体の白骨遺体が見つかった。 遺体は20代後半から30代前半の女性。そばには衣類と旅行用の鞄が残されていたが、身元を示すものは何もない。顔も指紋も失われ、死因さえ分からない状態だった。 警察は公開捜査に踏み切るが、800人の行方不明者名簿を調べても一致する女性は見つからない。さらに遺留品の下着から購入者を追っても、手がかりは1万9000人の中に埋もれていった。 捜査が行き詰まりかけた時、白骨化した頭蓋骨に、ある小さな痕跡が見つかる。 それは、美容整形手術の跡だった。 570か所の美容外科、2000人の患者記録。気の遠くなるような照合作業の末、警察はついに1人の女性へたどり着く。 なぜ彼女は誰にも探されなかったのか。 そして、彼女の死後も送られ続けた「元気にしている」というメッセージの正体とは――。 声を失った骨だけが、最後の真実を語り始める。ミステリー|真実|遺體発見7.9千字5 1303