みかん小説
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"清掃員が書いた設計図" 第10話

そしてそのに。

若い女性の笑い声が混じっている。

「ゆいちゃん、そっちはどうだ?」

夫が声を張る。

丈夫です!」

の奥から返事が来た。

「この条件なら、あと0.003ミリ詰められます!」

が叫ぶ。

「またそんな細かい数字言ってるぞ!」

「航空の部品ですよ!」

「分かった、先!」

「先は禁止です!」

笑い声が広がった。

かつて誰からも必とされなかった女。

卒というだけで20社以から断られた女。

清掃員として入り、名すら呼んでもらえなかった女。

けれど彼女は、誰にも見られていない6を無駄にはしなかった。

館で枚ずつコピーした教科

夜の机。

何度解いても分からず、最初からやり直した数式。

全部がつながり。

ついには企業の研究所が見落とした問題を解き、さな町を救った。

の価値を、履歴だけで測ることはできない。

きだけでも。

学歴だけでも。

今どんな仕事をしているかだけでも分からない。

本当の力は。

誰にも見られていないに、そのが何を積みねてきたかに宿るのかもしれない。

朝の

も古いシャッターががる。

械がす。

佐藤ゆいは作業台へ向かい、真しい図面を広げた。

もう彼女のに、怯えはなかった。

その横で夫がいつものように笑う。

「ゆいちゃん、今も頼むぞ」

「はい」

ゆいは顔をげた。

「任せてください」

そしてさな町に、またしいが始まった。

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