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"「介護が悪い」と責めた家族の3日後" 第17話

リビングの気をつけると、テーブルのにはあの分い介護ノートが置かれたままだった。

台所には昨弓が放置した鍋が転がっている。

……」

彼は無識のうちに妻の名を呟いていた。

今までなら、帰宅すれば温かい事が用され、妻が黙って自分の世話をしてくれた。

しかし今は、自分のためにいてくれるは誰1いない。

蔵庫をけても、には古い調料とみかけのペットボトルしかなかった。

空腹と疲労、そしてへの恐ろしさが彼を容赦なく締め付ける。

俊夫はソファーに倒れ込み、両で顔を覆った。

静まり返ったで、彼自の嗚咽だけが響いている。

これから彼を待っているのは、弁護士からの厳しい追及と、親族や会社からのたい線だ。

そして何より、彼自が何もできない無力なであることを突きつけられながらきていかなければならないという現実だった。

彼にとっての本当の獄は、この暗く静かなリビングから、いよいよ始まろうとしていたのだ。

そして翌朝、彼の元に通のい封筒が届くことになる。

私が実に鍵と介護ノートを置いてから、丸3が経過した朝のことだ。

のリビングは、たった3で信じられないほど荒れ果てていた。

テーブルのにはべかけのコンビニ弁当の容器が散乱している。

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には脱ぎ捨てられた靴が転がり、流し台には洗われていない器がのように積まれていた。

夫の俊夫は会社へくこともできず、ソファーに力なく座り込んでいた。

無断欠勤だった。

もはやネクタイを締めて社する気力も、司に言い訳の話をする気力も残っていなかったのだ。

彼のは、自分の横領が会社や親族にバレるという恐怖で完全に支配されていた。

10過ぎ。

で郵便配達のバイクが止まる音がした。

しばらくして玄関のチャイムがく鳴った。

「は、はい……」

俊夫は体を引きずり、なめなめと玄関のドアをけた。

「佐藤俊夫さんですね。留郵便です。こちらにサインをお願いします。」

配達員から渡されたのは、みのある々しい封筒だった。

の欄には、昨話をかけてきた弁護士の所属する法律事務所の名が印字されていた。

俊夫のがカタカタと震え始めた。

彼はリビングに戻り、封筒の端を乱暴に破った。

からてきたのは、内容証郵便という法な効力を持つ厳格な文だった。

そこには無駄を削ぎ落としたたい文章で、俊夫の罪がはっきりと記されていた。

1つ目は、義母の座からのにわたる正な引きしの事実。

2つ目は、それを防止するための成制度の申してがすでに庭裁判所で受理されたこと。

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そして3つ目は、これまでの使途およそ300万円についての返還請求の予告だった。

俊夫はその面を持つを、だらりとげた。

「300万……」

枯れた声が誰もいない部に響いた。

彼には、そんな括で返せるような貯はない。

全て自分の見栄やみ代、趣具に消えてしまったからだ。

もし返せなければ裁判になる。

そうなれば会社にられるのはの問題だ。

親族たちにも、自分が母親のを盗んでいた最男であることが完全にれ渡ってしまう。

彼が11に守り続けてきた「派な黒柱」という嘘のメッキが、今音をてて剥がれ落ちていた。

に謝るしかない……」

俊夫は狂ったようにスマートフォンをに取った。

彼に残されたは、妻に泣きついて弁護士への依頼を取りげてもらうことだけだった。

妻を言いくるめ、に連れ戻し、再び全てを隠蔽する。

そのな希望だけを頼りに、彼は話帳のの名をタップした。

同じ頃、私は妹のくにある静かな喫茶に座っていた。

窓からはく澄み切ったの空が見える。

私の元には温かい茶と、読みかけの文庫本が置かれている。

それは私がこの11ずっと見ていた、何もない静かなだった。

テーブルのに置かれた私のスマートフォンが、ブブッと震えた。

画面を見ると夫の名が表示されている。

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