"「介護が悪い」と責めた家族の3日後" 第22話
りすら湧かない、完全な無関がそこにあった。
「俊夫さん、弁護士の先にお願いしているのは、おを取り戻すことだけじゃありません。」
私はバッグのから、最の1枚の類を取りした。
私が3、をるにすでに役所でに入れ、き終えていたものだ。
「な、なんだそれは……」
俊夫の顔が再び恐怖で引きつった。
私はその類をテーブルのを滑らせて、俊夫の目のに置いた。
緑のインクで縁取られたその1枚の。
それを見た瞬、俊夫は息を呑み、子から転げ落ちそうになった。
「り、婚届!?」
俊夫の声がひっくり返った。
「、お本気か?俺を捨てる気か!」
「捨てるのではありません。」
私はどこまでも静かな声で答えた。
「私のを、私のに取り戻すだけです。」
俊夫はブルブルと首を横に振った。
「認めない!俺は絶対に判を押さないぞ!」
「押さなくても結構です。」
弁護士がすかさず言葉を継いだ。
「調、あるいは裁判になれば、あなたのの経済虐待とモラルハラスメントが公になります。」
弁護士は静に事実を述べた。
「会社の方々やご親族にも、全ての証拠がれ渡ることになるでしょう。」
その言葉は、世体を何よりも気にする俊夫にとって、刑宣告にも等しいものだった。
「会社に……」
俊夫は両で顔を覆い、く絶望な呻き声をあげた。
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「お義母さんの介護は、今も私が関わります。」
私のその言葉に、全員が驚いたように顔をげた。
俊夫も指の隙から私を見た。
「婚するのに、どうして……」
「お義母さんは私にとって切な族だからです。」
私はきっぱりと言い切った。
「でも、あなたとはもう族ではありません。私は佐藤の妻としてではなく、1のとしてお義母さんを支えていきます。」
岸さんがく頷いてくれた。
「すでにしい介護の体制はいつつあります。弓さんも、今は協力してくださると約束してくれました。」
弓は涙を拭い、く頷いた。
「私がやります。さんに教えてもらいながら、私がお母さんを守ります。」
俊夫は完全に蚊帳のだった。
彼が支配していたはずの。
彼がい通りにかしていたはずの族。
その全てが、彼のらないところでしくい絆で結びつき直していたのだ。
「俺は……俺はどうなるんだ?」
俊夫のうわ言のような呟きに答える者は誰もいなかった。
彼はただ1、ゴミの散乱するテーブルの向こう側で、取り返しのつかない孤独に震えるしかなかった。
私は静かに席をった。
これ以、この男にかける言葉はなかった。
やるべきことは全て終わった。
11の、私を縛り付けていた見えない鎖は、今完全に断ち切られたのだ。
私が席をち、玄関へ向かおうとしただった。
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「待ってくれ、。」
背から、ひび割れたような声が聞こえた。
俊夫の声だった。
私はを止めたが、すぐには振り返らなかった。
「俺が、俺が悪かった。」
その声は、かつてので偉そうに響き渡っていたものとはまるで別のように々しいものだった。
「謝る。今までおに全部押し付けて本当に申し訳なかった。」
私はゆっくりと振り返り、夫の顔を見た。
俊夫の顔は青ざめ、額には油汗が浮かんでいる。
彼は私と目をわせることができず、線をに落としたまま震えるで揉みをしていた。
「だから、婚だけは勘弁してくれ。俺はこれからを入れ替えるから!」
彼は必に言葉を紡ぎそうとしていた。
「休みのは俺が母さんの世話をする。ゴルフもやめる。みにもかない。」
俊夫はすがるような目で私を見げた。
「料もキャッシュカードごと全部おに預ける。俺の遣いなんかゼロでいい。だから、弁護士の件と婚の話はなかったことにしてくれ!」
その言葉を聞いて、私はの底から失望した。
そして、自分が11連れ添ってきた男の底の浅さに、しだけれみさえ覚えた。
彼は何も分かっていなかったのだ。
私がなぜ、ここまで静かにそして完全にを閉ざしたのかを。
「俊夫さん、あなたはまだおや条件の話をしているんですね。」
私のたい声に、俊夫はビクッと肩を揺らした。
「私はおが欲しくて11耐えてきたわけではありません。」
私は静かに首を振った。
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