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"「冷たい嫁」と書かれた分担表" 第6話

その夜、浩から佐子へ話があった。「兄貴を責めるのは違う。姉さんが普通に母さんをみてくれれば、を急いで売る必もなかった」

子は、責任を回していけば最には必ず自分へ戻ってくる仕組みを、ようやくはっきり理解した。

「お義母さんのを売らないと困るのは、お義母さんではなく、あなたでしょう」

は何も答えず、話を切った。

志津の財産を守りながら活を支える方法について、族は域包括支援センターから専職を紹介された。すぐに成見を申してる段階ではなく、まず本の判断能力と希望を確認し、活自支援事業や関の見守りを検討することになった。

志津は「私を何も分からないにするのか」と抵抗した。佐子は、を売らせないために制度を使うのではなく、売るかどうかを志津自が落ち着いて決めるを作るためだと説した。志津は佐子を睨みながらも、奈央との面談には応じた。

面談で志津は、今のみ続けたいと答えた。ただし夜が怖く、で転ぶことも配だという。施設へきたくないのではなく、息子たちが自分のを売ったを分けるために追いすのが嫌なのだと話した。

を売ったおは、私がきるために使うものです。残ったら、そのに息子たちが考えればいい」

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その言葉は筋が通っていた。志津は記憶を取り違えることがあっても、自分の財産に対する基本まで失ってはいなかった。

産会社は相談をいったん止した。売却委任状や正式な契約は作られておらず、査定依頼だけでが売られることはない。浩夫婦が罪に問われるような段階でもなかったが、志津の署名を先に取って話をめたことは、族の信頼をきく損なった。

美穂は、自分たちだけを悪者にするなと反発した。「お義姉さんが介護を断ったから、現実な方法を探したんです。私だって仕事ももあります」

「仕事があることは、介護をしなくていい理由にはならない。でも、私に全部させる理由にもならない」

子がそう答えると、美穂は黙った。2は理解しったわけではない。ただ、どちらも無償の介護を当然に背負うではないという点だけは同じだった。

しい支援計画では、志津は週2回デイサービスを利用し、訪問介護員が掃除と薬を確認する。配は医師の指示にう事業者へ替え、緊急通報装置も設置した。族は4回の訪問を分担し、通院は正志と浩が交互に付き添うことになった。

費用は志津自と預から支払う。正志は「親のを減らすのか」と漏らしたが、奈央は「ご本活のための財産です」

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確に答えた。佐子は、そので夫の顔を見なかった。

数週、佐子はセンターの再就職面接を受けた。週4、午とした仕事で、以より収入はない。それでも自分の予定表に、誰かの介護ではないき込まれたことがうれしかった。

面接では、10の空について尋ねられた。佐子は族の都わせての仕事を転々としてきたことを、以なら恥ずかしそうに説しただろう。今回は、献変更への対応、限られたでの量調理、管理の経験を具体に話した。庭で無償とされてきた作業のにも、仕事として評価される技術が残っていた。

採用通が届いた夜、正志は「母さんが落ち着くまで待てなかったのか」と言った。

子は通を封筒へ戻し、静かに答えた。「落ち着くまで、というは来ません。お義母さんはしずつ変わっていく。だから私のを止めたままにはしません」

子が働き始めて1か、正志は担当のを2週続けて忘れた。1度目は残業、2度目は同僚とのみ会だった。志津が夕方に定になり、佐子へ何度も話をかけたが、佐子は仕事先から正志へ連絡し、自分で代わりにはかなかった。

正志は翌朝、「母さんに何かあったらどうする」と佐子を責めた。

子は分担表を卓へ置き、曜の欄を指した。

「昨の担当はあなたです」

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