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"「冷たい嫁」と書かれた分担表" 第10話

志津は佐子の名せないが増えた。あるには「正志のお嫁さん」と呼び、別のには昔の所の友違えた。それでも佐子が持参した柔らかい煮物をべると、「あなたのっている」と言った。

その言葉をの証にする必はなかった。を覚えていても、翌にはまた棒だと疑うかもしれない。佐子はうれしいにはうれしいとじ、傷ついたには無理に笑わず、職員へ状況を伝えて帰るようになった。

正志も以のように「母さんの言うことだから」と佐子へを求めなくなった。志津が佐子を責めたは、自分が母親の話を聞き、必なら職員と事実を確かめた。母親を否定せず、妻へ押しつけもしない対応を覚えるまで、彼にもがかかった。

ある、3で施設の庭を散歩した。志津は途で疲れ、正志が子を押した。佐子はれた所を歩き、咲き始めたを見ていた。以の自分なら、膝掛けを直し、み物を用し、帰りの薬までで気にしていただろう。

「佐子、写真を撮ってくれないか」

正志に呼ばれ、佐子はスマートフォンを構えた。志津は息子の隣で嫌そうな顔をしていたが、撮り直しは求めなかった。幸せそうに見せるための枚ではなく、そのがそこにいた記録で分だった。

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、正志が「今度は3で」と職員へ頼んだ。佐子は瞬迷い、それから志津の反対側へった。肩を寄せることはせず、しだけを空けた。その距たさではない。互いを傷つけず、同じ所にいられるために、をかけて見つけた距だった。

帰宅した夜、佐子は写真を予定表の横へ置いた。そこには完全に仲直りした族も、すべてを許した嫁も写っていない。自分の役目を引き受け始めた息子と、記憶のき来する母親と、自分の放さずにと関わる女性が写っていた。

子は翌週の予定を確認し、義母を訪ねるの隣に、同僚と映画へく約束をき込んだ。どちらも消さず、どちらにも同じ青い丸をつけた。

誰かを切にするために、自分を回しにし続ける必はない。そう気づくまでに32かかったが、遅すぎるとはわなかった。予定表には、まだ何もかれていないがいくつも残っていた。

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