"祖父を迎えた家に福が来た" 第11話
「ひ孫がまれるまで毎歩くから、丈夫なのがええ」
と真剣に選んでいた。
会計の。
祖父は自分の財布からおをした。
レシートを受け取る。
そして財布のへ事そうにしまった。
ほんのさなことだ。
でも私は、その姿を見るたびにする。
自分のおを自分で使える。
欲しいものを自分で選べる。
誰にも鳴られず、自分ので暮らせる。
当たりの権利を、祖父はようやく取り戻したのだ。
帰り。
祖父はしい靴の入った箱を抱えて言った。
「これで100歳までいけるな」
「靴1で?」
「気持ちじゃ」
「じゃあ100歳までちゃんと履いてね」
「任せとけ」
匠が横から笑った。
「100歳になったら、今度は俺たちがおじいさんに散歩連れてってもらおうかな」
「おらの方が先に腰るかもしれんぞ」
「それは困るな」
3で笑いながら歩いた。
夕暮れの。
以は祖父の将来を考えると、ばかりだった。
認症になったらどうしよう。
介護が必になったらどうしよう。
そんなことばかり考えていた。
でも今は。
先の配だけで、今の幸せを見失いたくないとう。
いつか介護が必になるかもしれない。
病気になるかもしれない。
私たちだけでは支えきれず、誰かの力を借りるも来るだろう。
そのは、その考えればいい。
なくとも今。
祖父は笑っている。
私たちも笑っている。
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それで分だった。
そして数か。
お腹の子がきくいた夜。
私は祖父のをそっとお腹に当てた。
「今、いたよ」
祖父は目を丸くした。
「どこじゃ?」
「ここ」
しばらく待つ。
もう度、さくく。
祖父の表が気に変わった。
「おお……」
声が震えた。
「きとる」
「当たりでしょ」
「いや、分かっとるけどな」
祖父の目に涙が浮かんだ。
「こんなになって、またしい命を待てるとはわんかった」
私は祖父ののに自分のをねた。
「ちゃんと抱っこしてね」
「もちろんじゃ」
「それまで元気でいてよ」
祖父はをすすった。
「だから毎歩いとるんじゃろ」
しれたところで見ていた匠も、何も言わず笑っていた。
その瞬。
私はからった。
あの。
祖父が「もうダメじゃ」と言った。
もし私たちが、
「兄夫婦ののことだから」
と見て見ぬふりをしていたら。
今、このはなかった。
祖父は未来を楽しみにすることもなく。
私たちも、族が増えるびをらないままだったかもしれない。
のを変えるのは、特別な奇跡だけではない。
「緒に暮らそう」
たったその言が、誰かのを変えることもある。
そして今。
祖父は毎晩、寝るに必ず言う。
「じゃあ、またな」
以なら何気なく聞き流していた言葉。
今は、その言がとても切にじる。
が来ることを楽しみにしているの言葉だからだ。
私はいつも答える。
「うん。また」
その約束を、これからもずつねていきたい。
ひ孫がまれるまで。
その子が歩くまで。
祖父が昔話を聞かせてくれるまで。
できるだけく。
そしていつか、まれてきた子供がもうしきくなったら。
きっと私は話すだろう。
あなたのひいおじいちゃんはね。
度、自分が族の邪魔だとってしまったことがあったんだよ。
でも本当は、誰よりもこのに笑い声を増やしてくれただったんだよ、と。
そのも祖父が隣にいて、
「余計なことを言うな」
と笑ってくれたらいい。
私はそんな未来をい浮かべながら、今も賑やかながで夕の支度をしている。
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