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"親孝行214点の姉が降りた日" 第6話

しかし休暇を使い、退し、欠勤が増えていくにつれ、職から「ご族で分担来ないんですか」と聞かれるようになった。恵子はそのたびに「来ています」と答えたが、実際には来ていなかった。

父の病状が悪化した最の半、恵子は正社員のまま働くことが難しくなり、自分から契約社員への変更を申した。与はがり、賞与もなくなった。

「それ、らなかった」

が言うと、恵子は「言ってないからね」とあっさり答えた。

「何で言わなかったんだよ」

「言ったら本当に伝った?」

その問いに、悠は返事が来なかった。

の自分には本当に事があった。美緒がまれたばかりで、佳奈も余裕がなく、仕事も忙しかった。それでも、姉が勤務形態まで変えていたとっていれば、どこかでくらい代わる方法を探したのではないかといういもあった。

恵子と元夫・浩の関係も、父の介護を境に悪化していった。

は最初こそ協力していたが、夕の予定が何度も変わり、休にも実や病院へ呼びされる恵子へ、次第に満を漏らすようになった。「俺はと結婚したわけじゃない」という言葉を何度も言われ、そのたび恵子は「父がにかけてるのに、どうしてそんなこと言えるの」と反発した。

父がくなったも夫婦関係は戻らなかった。

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さらに旅業界の縮で契約更もされず、恵子はパート勤務へ移り、に正子の実へ戻ってきた。婚の理由が介護だけではないにしても、庭と仕事の両方がきく変わるきっかけになったことは違いなかった。

「それで、親孝ポイントなの?」

が聞くと、恵子はしばらく窓のを見ていた。

「お父さんのノートを見つけた、嬉しかったんだよ」

「数字が?」

「誰も分かってないとってたから」

84。

それは恵子にとって、父だけは自分が何度病院へ来たのか覚えていてくれた証拠だった。誰からも礼を言われなかったとっていたが、父ので数字として残っていた。

「お父さんは分かってくれてたんだってった。だったら、お母さんのは最初から全部残しておこうって」

誰が何をしたのか。誰が断ったのか。誰がを使い、を使ったのか。

になって「そんなに変だったなんてらなかった」と言われないために。

「だったら負担表でよかったじゃん」

が言うと、恵子はしだけ笑った。

「最初はそうしようとった」

「じゃあ何で点数にしたんだよ」

「普通にお願いしても、結局誰も来ないから」

父の回忌の、正子が夜にめまいを訴えたことがあった。恵子は仕事で、隆弘に話してもず、悠は子供の習い事、絵美も佳奈も勤務だった。

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結局、恵子が職退して病院へ連れてった。

「そのったんだ。お願いするだけじゃ、番断れないが最にやるんだって」

だから恵子は数字を作った。

競争にすれば、誰も無来ない。断れば点を引かれるようにすれば、しは責任をじる。自分だけが「しょうがないからやる」にならずに済むとった。

「でも、やりすぎだよ」

が言うと、恵子はにも頷いた。

「分かってる」

「分かってるの?」

「佳奈さんのマイナス10は、さすがにやりすぎたとった」

「そこだけ?」

恵子が吹きし、悠わず笑った。

父が病気になって以、姉とこんなふうにで笑ったのは久しぶりだった。

その、悠は初めて恵子を、族を支配したがる姉ではなく、「私ばかり」と言えないまま疲れてきたとして見た。

それでも親孝ポイントが正しいとったわけではない。

そして、母の通帳から消えた18万円の謎も、まだ残っていた。

18万円のき先が分かったのは、その週のだった。

夜8を過ぎた頃、隆弘の妻・絵美から悠話がかかってきた。普段、義姉から直接連絡が来ることはほとんどないため、悠は何かあったのかといながら話にた。

『悠君、今、話せる?』

声がいつもより固かった。

『お義母さんの通帳のことなんだけど』

その言葉を聞いた瞬、悠子へ座り直した。

「何か分かったんですか?」

絵美はし迷った、『隆弘には、誰にも言わないでくれって言われてたの』と話し始めた。

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