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"親孝行214点の姉が降りた日" 第10話

絵美は夫をしばらく見つめていた。

「私に聞くに、“うちで見る”って決めたよね」

「母さんが困ってるんだぞ」

「それと、私が介護するのは別の話でしょう」

空気が変わった。

恵子は何も言わず、兄夫婦のやり取りを見ていた。

かつて自分が置かれたのと、ほとんど同じ構図だった。

誰かが「族なんだから」と決める。

そので、実際にを使うの予定を当たりのように組み込む。

「絵美だって今まで病院へってくれたじゃないか」

隆弘が言うと、絵美は「ったよ」と答えた。

「でも、それは私がけるったから。義母さんが嫌いなわけでもないし、来ることはする。でも隆弘が“うちで見る”って勝に決めて、実際の昼の世話を私がすることになるなら、それは違う」

隆弘は何も言えなくなった。

は隣の佳奈を見た。

妻もこちらを見ていた。

もし自分だったら、「佳奈も介護施設で働いてるんだから詳しいだろ」と言わなかっただろうか。

絶対に言わないと、自信を持って言えなかった。

「じゃあどうするんだよ」

隆弘が苛ったように言った。

「誰も母さんを見ないのか?」

佳奈が答えた。

族だけで全部やろうとするから、最へ集まるんじゃないですか」

その、病院の域連携で、介護保険や域の支援制度を含めて利用来るものを度すべて確認することになった。

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訪問護、薬支援、緊急通報装置、配サービス、ネットスーパー、必であればデイサービスも利用来る。

「でもがかかるだろ」

隆弘が言った。

佳奈はすぐに答えた。

「お義母さんが自分の活を守るためのおです」

族が来るなら、族でやった方が」

その瞬、恵子がいた。

「その言葉、私もう嫌い」

隆弘が姉を見る。

族が来るなら無料でやればいい、って聞こえるから」

「そんなじゃない」

「分かってる。でも、結果は同じになるんだよ。誰が仕事を休むか、何使うか、その族はどうなるかまで考えないと、“族でやる”じゃなくて“誰かにやらせる”になるから」

は父のノートにあった84という数字をした。

それまで84は「姉の得点」に見えていた。

しかし今は違った。

84回、恵子がを使った。

84回、誰かの代わりに予定を変えた。

数字のつに、その活があった。

退院までに族と病院側で計画を作った。

正子は基本に自宅で活する。週2回の訪問護を利用し、週1回デイサービスへ通う。薬は違いを防ぐため包化し、緊急通報装置も設置する。

買い物はネットスーパーと配を利用し、通院だけは3のきょうだいがごとに担当を交代することにした。

ただし「必ず族がく」という規則にはしなかった。

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仕事や子供の事となるは、タクシーや病院の送迎サービスを使う。

「私のお、減るじゃない」

正子が満そうに言った、佳奈が笑った。

「お義母さんが自分の活のために使うおですから」

正子はしばらくを尖らせていたが、最には何も言わなかった。

その族は初めて、誰が番親孝かではなく、どうすれば誰かを犠牲にせずに母を支えられるかを話した。

正子が退院して1か、恵子は本当に実た。

居は同じ内にある古い2DKのアパートだった。決して広くはなく、賃もパート収入だけでは楽ではなかったが、莉奈と2で選んだカーテンを掛け、最限の具を置いた部で、恵子は「初めて自分で選んだってじがする」と笑った。

方、実では正子が訪問護やデイサービスのある活にしずつ慣れていった。最初は「らないへ入られるのは嫌」と文句を言っていたが、薬の管理や血圧の記録を護師に任せられるようになると、恵子へ話する回数も減った。

ある休、悠は父の部の片づけを再した。

机のには、以見つけた《お願い》のノートがまだ置いてあった。

の数ページだけが破られている。

何となく気になり、机の裏、引きし、古い類のまで探したが見つからなかった。

その夜、正子へ何げなく聞いた。

「母さん、父さんの《お願い》ってノート、最のページらない?」

正子の表がわずかに変わった。

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