"仕送り10万円の行方" 第8話
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完結第13話
夫の赴任先にいた「妻」
夫の単身赴任先を訪ねた美玲を迎えたのは、見知らぬ若い女性だった。 「うちの主人のお友達ですか?」 その一言で、2年間信じてきた結婚生活は音を立てて崩れ始める。夫・隼人は、赴任先で別の女性と暮らし、彼女には「妻とはもう終わっている」と話していた。 しかし、美玲が知ることになる夫の秘密は、不倫だけではなかった。 義母の介護を理由に仕事を辞めさせられ、義実家で“嫁”として家事と介護を背負わされていた美玲。そんな中、義母の部屋に設置されていた見守りカメラが、夫の人生を揺るがす決定的な会話を記録していた。 妻として、嫁として、都合よく扱われ続けた美玲が、最後に取り戻したものとは――。夫婦|修羅場|不倫2.0万字5 390 -
完結第14話
親孝行214点の姉が降りた日
父の三回忌を終えた日、長女の恵子は突然、家族の前に一枚の表を広げた。 「今日から、お母さんへの親孝行は全部点数にします」 通院の付き添い、買い物、掃除、泊まりの見守り。母を支えた行動には点数がつき、断れば減点される。最初は姉の暴走にしか見えなかったその制度は、やがて家族の不満と過去の傷を次々に浮かび上がらせていく。 さらに母の通帳から消えた18万円、父が残した《お願い》のノート、そして破られていた最後のページ。 半年後、母が本当に倒れた夜、誰よりも高い点数を取っていた恵子は静かに告げる。 「私、もうお母さんとは同居しない」 親孝行とは何なのか。 誰かを支えることに、点数をつけた家族が最後に知った“数字にできないもの”とは――。兄弟姉妹|親不孝|親子関係2.0万字5 216 -
完結第11話
病院へ行かない黒い車
「健一が事故に遭ったの。危篤よ。すぐ病院へ向かいなさい!」 義母からの電話を受けた由美子は、夫の安否を案じ、家の前に用意されていた黒いハイヤーへ飛び乗った。 しかし車は、病院とはまったく違う方向へ走り出す。やがて連れて行かれたのは、電波も届かない山奥の古びた宿だった。 問い詰める由美子に、運転手は申し訳なさそうに告げる。 「すみません……指示どおりです」 夫の事故、義母の悲鳴、そして病院へ向かうはずだった車。すべては、由美子を家から遠ざけるために仕組まれた罠だった。 その裏で、夫と義母は何を終わらせようとしていたのか。 25年間、黙って耐えてきた妻が、たった一言から家族の嘘を暴き始める――。因果応報|夫婦|真相1.7万字5 275 -
完結第10話
隠し子を知っていた55歳妻
結婚30年。55歳の律子は、61歳の夫・正典から突然「好きな人がいる」と告げられる。相手は34歳の女性。そして2人の間には、3歳の男の子までいた。しかし律子は驚かなかった。「れん君でしょう? 1年前から知っていました」。夫の顔から血の気が引く。離婚届を差し出されても、律子は微笑んで「離婚しません」と拒否した。夫への愛が残っていたからではない。この1年間、弁護士への相談、財産や年金の確認、仕事探しまで、誰にも知られず自分の人生を立て直す準備をしていたからだ。30年間、自分の人生を夫の都合で決められてきた妻は、最後の別れの日だけは自分で選ぶと決めていた――夫婦|不倫1.4万字5 2685 -
完結第11話
夫の娘は、私にだけ謝った
結婚34年目、夫は突然こう告げた。 「娘が見つかった。だから離婚してほしい」 夫には、結婚前に生まれていたもう一人の娘がいた。しかも夫は、その娘のために今の家庭を離れ、父親としてやり直したいと言う。 しかし、真由美が初めて会った“夫の娘”綾香は、なぜか彼女に頭を下げた。 「私のせいで離婚しないでください」 夫は本当に、最近になって娘の存在を知ったのか。なぜ綾香は、父親ではなく真由美に会おうとしたのか。 やがて明らかになるのは、36年前に封じられた手紙と、12年前から夫が隠し続けていた事実だった。 突然現れた娘は、家庭を壊しに来たのではなかった。 34年続いた夫婦の中で、誰も口にしなかった本当の問題を、静かに照らし出していく――。夫婦|親子関係1.6万字5 764 -
完結第13話
離婚後に生まれた息子
10年間の不妊治療の末、「子供もできなかった」と姑に責められ、夫・健一から離婚を告げられた38歳の由美。ところが離婚から2週間後、最後に受けた治療が実っていたことが判明する。由美は悩んだ末、元夫には知らせず、実家で1人の男の子を出産した。それから1か月。離婚から10か月後のある日、玄関に現れたのは健一と、彼が再婚する28歳の美香だった。「来月、結婚式をするんだ」と招待状を差し出そうとした健一。しかし、由美の腕に抱かれた赤ん坊を見た瞬間、その笑顔が消える。「その子……まさか俺の?」。10年間「子供を産めない妻」と責められ続けた由美の人生が、そこから大きく動き始める。夫婦|真相|修羅場2.0万字5 4219 -
完結第10話
ブラックカードを止めた10分後
結婚5年目、38歳の小百合は夫・拓也から離婚を突きつけられた。拓也が選んだのは、35歳の女医・玲子。「5年間も専業主婦で楽できたんだから十分だ」「これからは自分で稼げ」と笑う夫と義家族は、小百合を“1円も稼げない女”だと思い込んでいた。離婚届に判を押したその日、拓也は玲子を連れて両親との祝いの席へ向かう。小百合は何も言い返さず、玄関が閉まってから10分後、カード会社へ1本の電話をかけた。「家族カード3枚、すべて利用停止にしてください」。その夜、高級レストランで45万8000円の会計を前に、拓也一家が初めて知ることになる。自分たちが当然のように使っていた“豊かな生活”は、いったい誰のお金で成り立っていたのか――。人生逆転|夫婦|不倫1.5万字5 2272 -
完結第10話
父の葬儀の日_夫は愛人を車に乗せて去った
48歳の由美は、3年間ほぼ1人で父を介護し、78歳の父を見送った。ところが葬儀の帰り、20年連れ添った夫・浩司は、愛人と思われる女性を助手席に乗せたまま、喪服姿の由美を雨の駅前で車から降ろす。「俺だって1日付き合って疲れてるんだ」。由美は泣かず、父が亡くなる2日前に渡してくれた古い革鞄を開いた。中にあったのは、1通の手紙、弁護士の名刺、そして夫の会社に関する資料。手紙の最初には、「浩司君に、私の通帳も印鑑も渡してはいけない」と書かれていた。なぜ父は、娘の夫をそこまで警戒していたのか。由美は父が最後に残した手がかりを追い始める。夫婦|親不孝|金銭問題|修羅場|不倫1.5万字5 639 -
完結第10話
「無職の父」と呼ばれた6年間
「無職のあなたに、病気のある子どもを育てられると思う?」 妻・美咲からそう言われた佐伯公平は、言葉を失った。10歳の息子・悠人は、4歳の頃から1型糖尿病と向き合っている。血糖値の確認、食事管理、通院、学校との連絡――そのすべてを6年間支えてきたのは、公平だった。 しかし妻は、安定した収入を理由に息子を連れて出ていこうとしていた。さらに、悠人にはすでに新しい部屋や転校の話まで伝えられていた。 父親として過ごしてきた時間は、「無職」という一言で消されてしまうのか。 公平は、6年間の連絡帳と医療記録を手に取る。そこには、誰にも見えなかった父と息子の日々が残されていた。 親権をめぐる争いの中で明らかになる、夫婦のすれ違い、息子の本当の気持ち、そして“家族”の形。 これは、父親として生きてきた時間を取り戻すための、静かな戦いの物語。人生逆転|夫婦|親子関係1.5万字5 274 -
完結第11話
荷造りの日に消えた夫の行き先
7年間、脳梗塞で倒れた夫・修一を支え続けてきた香織。 仕事を辞め、食事も薬も通院もすべて管理し、夫が再び歩けるようになるまで寄り添ってきた。ところが回復した修一が最初に告げたのは、感謝ではなく「離婚してほしい」という言葉だった。 理由は、妹のいる新潟で暮らしたいから。 香織は、自分の7年間がすべて否定されたように感じる。だが荷物を整理する中で、夫が密かにつけていた一冊のノートを見つける。そこには、香織への感謝と罪悪感、そして誰にも言えなかった本音が記されていた。 さらに引っ越し当日、迎えに来たはずの義妹が突然言い放つ。 「兄は引き取りません」 夫は本当に妻から逃げたかったのか。義妹はなぜ直前で拒んだのか。そして香織が7年間守り続けていたものは、夫だったのか、それとも自分自身の恐怖だったのか。 介護、夫婦、家族の責任、そして人生の後半をどう生きるかを描く、静かな再出発の物語。夫婦|介護1.6万字5 884