みかん小説
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"3日だけ帰るはずだった妻" 第2話

し遅れて現れた浩司は周囲を確かめてから、彼女の腰へを回した。

私はその映像を保し、藤井弁護士へ転送した。

〈予定どおり入りました。記録をお願いします〉

すぐに、〈確認しました。の連絡にも対応できます〉と返信が届いた。

が郊れるにつれ、窓のからい建物が減り、青い田と並みが広がっていった。両親を相次いでくしてから3にある実は空きになっていたが、私はこの半根と回りを直し、いつでも暮らせるようにしていた。

昼過ぎに到着すると、玄関の引き戸の向こうから、乾いたと畳の匂いがした。都会のよりずっと古く、廊を歩けばも鳴る。それでも、誰かの顔をうかがわずに息ができる所だった。

仏壇に線を供えたあと、私は台所でたい麦茶を入れた。グラスの表面についた滴を指で拭った、再び防犯カメラの通が届いた。

今度は寿司の配達員だった。特と印刷されたきな桶を、達也が笑顔で受け取っている。昨、私の煮物を「貧乏くさい」と残した息子が、15000円い寿司を裕子と並んでべるつもりらしい。

胸の奥がわずかに痛んだが、画面を閉じると痛みも緒に消えた。私が見るべきなのは、もう3の楽しそうな卓ではない。

ダイニングテーブルの類を並べ、最の確認をした。

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気、ガス、、固定話。すべて契約者は私で、転居に伴う使用終の申請は1かに済ませてある。夫ののローンと命保険についても、私の座からの引き落としを止め、今は契約者本へ請求するよう配した。

あのみ続けたいなら、浩司が自分でしい契約を結べばいい。ただし、お盆にガスの栓へち会い、気の契約も自分名義で結び直さなければならない。さらに翌朝には、リフォーム会社から未提の所者確認も求められる。

これまで私が黙って済ませてきた続きを、初めて自分でうことになる。

夜は、母が使っていたに布団を敷いた。古い柱計の音が聞こえるほど静かなのに、議と寂しくはなかった。隣の部から浩司の嫌な咳払いや、達也がゲームをする音が聞こえないだけで、呼吸がくなる。私は枕元にスマートフォンを置き、朝の通だけを効にして目を閉じた。

翌朝、私は8半に目を覚ました。カーテンをけると、庭の葉に差しが落ち、朝からせみが鳴いていた。台所で湯を沸かしながら計を見る。

859分。

あとでった話では、その頃、あのでは裕子がしいエプロンを着け、浩司と達也のために朝を作ろうとしていた。

ガスコンロの青いが、音もなく消えた。

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達也がエアコンのリモコンを何度押しても、は反応しない。裕子がのレバーをげると、蛇がごぼりと空気を吐き、細いが途切れた。

93分、私のスマートフォンに浩司からの着信が入った。

私は麦茶をひとみ、話にはなかった。画面が暗くなると、を置かず2回目、3回目と着信が続く。

98分、表示された数字は5件になった。

今度は、話を取った。

第3話 5回目の着信

「もしもし」

私がいつもと変わらない声でると、浩司は挨拶もせずに鳴った。

「恵子、お、何をした! 気もガスも止まってる。までないんだぞ!」

からスマートフォンをしても、声は分聞こえた。そのろでは達也が「暑い」「Wi-Fiも切れてる」と騒ぎ、裕子が「トイレも使えないじゃない」と浩司を責めている。

まで適だったが、たった晩で3の苛ちを増幅させる箱に変わっていた。

「契約者が転居したので、使用終続きをしました」

「ふざけるな。俺たちがんでるんだぞ。今すぐ元に戻せ」

「必なら、あなたの名義で申し込んでください。契約先の話番号は、請求を見れば分かります」

あれほどの主を気取っていた浩司が、気会社の名さえらない。その事実を突きつけられたのが悔しいのか、受話の向こうで荒い息を吐いた。

「嫌がらせのつもりか。

こんなことをして、ただで済むとうなよ」

「私はもうんでいないの料を払い続けるつもりがないだけです」

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