"断っただけで「要注意世帯」" 第5話
「じゃあ、俺が勝に触ったって言いたいんですか?」
集会の空気が変わった。
健司は青いカードを見つめた。
このカードだけでは戸へ入れない。
しかし防災倉庫と集会へは入れる。
そして戸の予備鍵は、防災ボックスにまとめて保管されている。
もし森田が実際にその箱へ触れていたのなら、疑われても仕方がない。
翌、さらに材料がた。
防災ボックスの鍵穴を専業者が調べたところ、内部から古い属片が見つかったのだ。純正キーではない具か、形のわない鍵を差し込んだ能性があるという。
噂は気に森田へ向かった。
廊で健司を見るなり、「あのなんでしょう?」「設備の仕事してるなら鍵なんて簡単よね」と話しかけてくるまで現れた。
だが川だけは首を傾げていた。
「簡単すぎる」
「何がです?」
「本当に盗むが、自分が昔使ってた03番カードを集会のに落として帰るか?」
健司も同じ違を覚えていた。
森田が犯なら、あまりにも証拠がきれいに揃いすぎている。
その夜、夕に宿題をしていた凛が突然鉛を止めた。
「お父さん」
「ん?」
「青いカード拾ったなんだけどね、柿本さんも集会にいたよ」
健司のが止まった。
「何くらい?」
「学から帰ってきただから、4くらい」
「だった?」
凛は記憶を探すように井を見た。
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「らない女のと話してた。柿本さん、ちょっとってたとう」
健司はすぐ代へ確認した。
しかし代は、そのに役員会はなかったと答えた。
では、何をしていたのか。
誰と会っていたのか。
その夜、午10を過ぎた頃だった。
川から話が来た。
「相沢。昔の資料を見つけた」
「昔の資料?」
「俺、5に副会をやってただろ。そのにコピーしてた鍵の利用記録だ」
健司はリビングでちがった。
数分、川が203号へやってきた。
テーブルに置かれたのは、古い《予備鍵利用記録》のコピーだった。、戸番号、使用者、使用理由、返却刻が細かな字で並んでいる。
「これを見ろ」
川が指したには、8の付がかれていた。
戸番号。
《203号》
健司は目を細めた。
今、自分と凛が暮らしている部だ。
さらにへ目を移す。
《使用者 柿本代》
《持刻 午812分》
「柿本さんが、うちの部の予備鍵を?」
もちろん8、健司はまだここにんでいない。
だが川はもう枚のをねた。
管理会社が残していた当の公式対応記録だった。
《203号 内確認始 午1031分》
健司は2枚のを見比べた。
「2以違う……」
「そうだ」
管理会社が内へ入ったのは午1031分。
それなのに代は、午812分にすでに203号の予備鍵を持ちしている。
「この2、何をしてたんです?」
川は答えなかった。
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その、健司のスマートフォンが鳴った。
美奈からだった。
《相沢さん、さっきの女性のこと、分かったかもしれません》
続けてもう通届く。
《8に203号にんでいた部さんの娘さんです》
健司は画面を見つめた。
8の203号。
代が管理会社より2以く使った予備鍵。
そして今になって現れた、のの娘。
さらに美奈から、最のメッセージが届いた。
《部さんのお母さんは、この部でくなっています》
健司はゆっくり顔をげた。
自分たちが今眠っている203号で、8に何があったのか。
そして、なぜ代はその、誰にもらせず先に鍵をけたのか。
その答えだけが、記録のどこにもかれていなかった。
翌、健司は美奈から詳しい話を聞いた。
8、203号にんでいたのは部澄という78歳の女性だった。マンション完成直から暮らしていた暮らしので、現の健司の部はその2度所者が変わっている。
「それが、この見守り制度の始まりなんです」
美奈は静かに話した。
澄はの夜、自宅で脳血を起こした。当は今のような毎朝の確認制度などなく、くに族もんでいなかった。
発見されたのは4だった。
郵便受けに聞や郵便物がたまり、異変をじたが管理会社へ連絡した。部へ入ったには、澄はすでにくなっていたという。
「柿本さんと部さんは仲が良かったんです」
ところが澄が倒れる、はごみのし方をめぐって言い争っていた。
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