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"7年間介護した私を捨てた夫――愛人を連れて帰宅すると、寝たきりの母も介護ベッドも消えていた" 第11話

7分のファイル

翌週、健は午の営業予定をずらし、との面談へ席した。

さな相談の机には、分いファイルが何冊も積まれていた。表にはの名と、7からの度が記されている。

「こちらが介護サービス計画とモニタリング記録です」

いたファイルには、訪問介護、訪問護、デイサービス、福祉用具のレンタル、通院予定、薬の変更が細かく理されていた。

類の端には、由美がいたさな付箋がいくつも残っていた。腕に赤みあり。分量に注しい薬は夕。病院へ伝える事項と、ヘルパーへ頼むことが分けられ、どれも次のが迷わないよう簡潔にかれている。

は母親が何種類の薬をんでいるのかさえらなかった。介護ベッドがごとのレンタルであることも、子と入浴用子では契約先が違うことも、今初めてった。

「こんなに々やってたんですか」

「はい。ただし、公なサービスが入れるには限りがあります。夜の体位交換、急な発事や排泄、通院の付き添いなど、記録に残りにくい部分は瀬さんが担っていました」

は、由美が卓へ置いていた介護連絡帳をした。夜213分、305分、520分。あの数字は単なるメモではなく、由美が眠れなかった刻だったのだ。

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面談も、健の仕事用スマートフォンには着信が続いていた。1件切るたびに画面を伏せたが、は説を止めなかった。由美も7、仕事や事や眠を断しながら、こうした連絡を受けてきた。その便さを、健はわずか1で苛ちとしてじ始めていた。

は別の類を1枚抜き、健へ置いた。

〈費用負担がきいため、現点で施設入所を希望しない。宅介護を継続する〉

回答者の欄には、健の署名があった。

の体調が悪化した際にわれた族面談の記録だった。健は費用だけを見て施設を断り、具体な介護方法は「由美に任せます」と答えていた。

「これは、母のためにがいいとって……」

「その、夜の介護をどなたがうか確認した際も、瀬さんが対応すると回答されています」

さらに次の記録には、由美がと腰痛を訴えていること、そのため期入所も検討したいとが提案したことが残っていた。族回答欄には、〈本が自宅を希望している。妻が対応できる〉とある。それも健の署名だった。

母の希望を理由にしながら、実際には由美が断れないことを利用していた。に残った過は、今さら「そんなつもりではなかった」という言葉では消せなかった。

責める調ではない。しかし、過の自分の言葉と署名からは逃げられなかった。

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は、ショートステイ利用の連絡方法、通院の判断、期入居先を選ぶ際の面談について説した。の費用は本と預貯から支払われるが、族としての連絡や確認は健に求められる。

「細かいことは、由美に聞いてもらえませんか」

が反射に言うと、を止めた。

瀬さんは、もうご族ではありません」

言が、相談く落ちた。

次の通院は平で、施設の見学候補も2か所ある。緊急連絡は昼夜を問わない。これまで由美が黙って引き受けていた予定が、初めて自分の帳を埋めていく。

「全部に俺がく必がありますか」

「職員が対応できることもあります。ただ、ご本の希望を確認する面や、治療方針についてご族へ連絡する面はあります。どこまで関わるかは、健さんご自が決めてください」

逃げを塞ぐ言い方ではなかった。それでも、決める責任そのものをへ渡せないことが、健には初めてじられた。

面談の最が言った。

さんから、健さんと直接話したいと希望がありました」

、健取りでショートステイ先へ向かった。

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