"追い出された妊婦の家" 第6話
佐野を通じ、俊介へ退と鍵の返却を求め、応じなければ婚姻費用や居使用について庭裁判所の続きを検討すると通した。
俊介は、妊婦の私が夫をから追いすのかと親族へ訴えた。しかし週、彼は会社くの賃貸マンションへ移った。母親と同居する案は、通勤が便だという理由で選ばなかった。
鍵がすべて返却された、私は業者に錠を交換してもらった。へ入り、空になった赤ちゃんの部に座ると、張り詰めていたものが初めて崩れた。
勝ったわけではない。夫婦で迎えるはずだった子どもの誕を、で準備し直さなければならない。傷のついたベビーベッドを見ながら、私は声を抑えて泣いた。
その夜、由佳から通のメッセージが届いた。
《百万円のこと、私はの資だと聞いていなかった。お兄ちゃんから、あなたも承している活再建費だと言われていた》
そして彼女は、久美子が親戚へ送った別の音声を添付してきた。
音声を送った、由佳は話をかけてきた。子どもたちを連れて元の居へ戻ると、元夫から「自分でたのだから今末には退してほしい」と言われたという。婚協議はんでいたが、養育費も居もまだ決まっていなかった。
「美咲さんがあとかだけ許してくれたら、公営宅の結果を待てる」
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私はすぐ断らず、条件を聞いた。由佳は階のだけを使い、久美子は泊めず、賃として万円を払うと言った。しかしの子どもと母親が活すれば、費も増え、産の私は再び居所を失う。
「今困っていることは分かる。でも、私の産予定は待ってくれない」
私は代わりに、の女性相談窓と宅の報を送った。保証が必なら、俊介か久美子へ頼むべきだとも伝えた。由佳は、兄は賃貸審査に自分の名をしたくないと言っている、と泣いた。
その言葉で、俊介がどこまで無責任だったか分かった。私のなら自分の信用を使わず、費用も負わず、良い兄でいられる。で部を借りる段階になると、急に妹自の問題だと言い始めた。
私は俊介へ、妹の居探しへ同するよう求めた。彼は仕事を休めないと拒んだので、週末の相談会の程を送った。それでもかなければ、由佳へした約束を本が破るだけだと伝えた。
結局、俊介は曜に相談会へった。民賃貸の保証会社を利用できること、ひとり親世帯向けの貸付制度があることを初めてった。続きは面倒で、すぐ入居できる物件もなかった。
帰宅、彼は「こんなに変だとはわなかった」と言った。私は、だから私のへ入れれば簡単だったのだろうと答えた。
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簡単な解決は、問題が消えたのではなく、見えない所へ負担を移しただけだった。
音声には、久美子と由佳の会話が残っていた。を始める本当の目は娘の活再建だけではない。久美子は自分名義のを持ち、親戚や昔の同僚へ「代からの再発」を見せたいと話していた。
《美咲さんは産休に入れば料が減るでしょう。俊介が計を支えるようになれば、あののことにもをせる。が苦しいだけ、し助けてもらえばいいのよ》
由佳は録音ので、兄嫁に確認した方がよいと度尋ねていた。久美子は、嫁に先に聞けば何でも反対する、始めてしまえば孫のために折れると答えた。由佳が全面な被害者ではないとしても、計画のが誰だったかはらかだった。
私は音声を佐野へ渡し、由佳には事を話してくれたことだけ礼を言った。すぐ方として迎え入れることはしなかった。彼女も私の部を使い、転類を準備し、子どもが汚した物を仕方ないで済ませようとしたからだ。
の契約を調べると、業までまだかあり、厨設備の部はキャンセルできた。違約と内装の原状回復費はかかるが、全額を失う段階ではない。佐野から面を受け取った久美子は、それでも業すると答えた。
俊介は母の代わりに、共同座へ毎万円ずつ返す案をした。
かかる計算で、産直の資は解消しない。
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