"昨日まで正しかった教科書" 第10話
から譲られた教師用教科も机に置いた。
同じところが黒く塗られている。
冊は。
教師が使った。
冊は。
徒が使った。
黒いページは。
同じ。
でも。
そこに残った記憶は。
同じではない。
昭20の。
本各の学では、それまで使われていた教科の部を墨で塗り、使用しないようにする作業がわれた。
子どもたちにとって。
それは単なる修正ではなかった。
昨まで。
「覚えなさい」
「正しい」
と教えられていたものが。
次の。
自分ので見えなくなる。
その。
どれほどの子どもが。
「どうして」
とったのだろう。
どれほどの教師が。
答えられなかったのだろう。
黒い墨が伝えるのは。
消された文章だけではない。
そこに何がかれていたのか。
なぜ教えられたのか。
なぜ消されたのか。
誰が信じたのか。
誰が疑ったのか。
は。
その。
何を考えていたのか。
それを忘れれば。
墨は。
ただ過を隠すだけになる。
誠は涯。
冊の教科を放さなかった。
ページの端には最まで。
《誠、ここテストにるぞ》
という健の文字が残っていた。
実際の試験には。
もうなかった。
けれど。
誠にとって。
そのは。
何経っても。
答えのない問いを。
残し続けた。
正しいとは何か。
教えるとは何か。
は。
子どもから。
「どうして」
と聞かれた。
何をするべきなのか。
誠が最まで切にした答えは。
決して難しいものではなかった。
分からないことを。
分かったふりをしない。
違えたことを。
なかったことにしない。
そして。
の考えが違っていたとしても。
そののまで。
黒く塗りつぶさない。
それは。
昭20の。
冊の教科ので。
12歳の誠と。
教師のが。
初めて緒に学んだことだった。
※本作は、終戦直に実際にわれた「墨塗り教科」を歴史背景として構成した創作です。登物・学・、および物語の来事は創作です。
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