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"24年育てた息子の結婚式に、私の席はなかった" 第9話

その説を、録音しています

私は机に置いていた携帯を取り、録音を始めた。保先まで確かめておいた操作だった。彦は自分の携帯で番号を選び、呼びし音が止まると、急に声をらげた。

さん、先はどうも。実は、妻があの50万円のことで、し違うことを言い始めまして」

夫の顔だけを見ていると、また何を言い返すかでがいっぱいになりそうだった。私は携帯を机のへ置き、のコピーをいた。

「欠席のお詫びをしてほしいと頼んだのは、妻なんですよ。も私が代わりにいただけで、本は承していたんです」

彦は私を見ながら話していた。ここまで言えば、話の向こうにまで聞こえる声で否定はしない。そう考えているようだった。

「私は頼んでいません。を初めて見たに、訂正を求めました」

夫は受話で覆った。

「今、話してるだろ」

「私のしたことだと説しているから、答えています」

彦は席をれようとしたが、私は追わなかった。机のの携帯を指で示した。

「今の説は、録音しています。私が頼んだというお話を、先にも聞いてもらいます」

夫のが止まった。すぐにさんへ向き直るように携帯を持ち直し、また改めて連絡すると言って通話を終えた。

「勝に録るなよ。誤解されるだろうが」

「説したとおりに残っています」

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彦は机の携帯へを伸ばしかけ、途で引いた。私は録音を止め、保できたことを確認した。夫が使った言葉を、あとから記憶だけで言いう必はなくなった。

そのから、借りた部へ入れることになっていた。私は寝から用していた鞄を運び、仕事着と着替え、必類を確かめた。学費の控えと古いも持っていく。共具や夫の持ち物にはをつけず、の鍵もまだ返さなかった。

玄関で靴を履くに、美恵子から話が来た。

「彩乃さんから連絡があったの。今、お父さんに聞いた話と、優斗から聞いていた話が違うから、恵子さん本と話したいって。話しても丈夫?」

私は度、廊の奥にいる夫を見た。彦は何を話しているのか探るように、こちらへ顔を向けていた。

「ええ。話せますと伝えて」

ほどなく彩乃から話がかかってきた。私は玄関に腰をろし、彼女の声を聞いた。

「お義母さんが欠席を決めたと、優斗さんから聞いていました。でも、父が今話の向こうでお義母さんの声を聞いたと言っていて……」

言いかけて、彼女は息をついた。

「私、本に確かめていませんでした。あの、何があったのか、教えていただけますか」

私は優斗から席しないよう求められたことと、そのあとに確認したメッセージが残っていることを伝えた。

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今の通話だけで、何もかも信じてもらおうとはわなかった。

「関係のある記録を見ていただきたいの。あなたに、どちらかの話をそのまま信じてと言いたいわけではないから」

「父も、緒に確認したいと言っています。お願いできますか」

私は田弁護士へ相談し、話しを設けたいと答えた。彩乃は承し、父親からも弁護士へ連絡を入れると言った。

話を切ると、彦が玄関へ来ていた。

「向こうまで呼びすのか。族のことをげさにするなよ」

「お話を確認したいと、先方から言われたのよ」

夫は唇を結び、私の鞄へ目を落とした。

「帰ってくるつもりはあるんだろうな」

「今のことは、先を通して話します」

呼んでおいたタクシーが着いた。私は鞄を持ちげ、自分で玄関の扉をけた。彦が何か言ったが、運転に荷物を渡すために振り向いたには、もう夫はへ戻っていた。

借りた部で荷物をほどいてから、録音と今来事を田弁護士へ送った。折り返しの連絡で、隆さんからも話しいを希望する連絡が入ったとらされた。

「受け取ったの原本と、入の記録を持参されるそうです。ご主が何を理由に50万円を送ったのか、皆さんので確認したいとのことでした」

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