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"20人の宴会、妻は2つの鞄を用意していた" 第7話

0円だった兄

純平はすぐには答えなかった。

額の問題じゃない。男として、俺はいつも母さんの相談に乗ってきた」

「送額を聞いてる」

「俺には俺の活がある。会社だって楽じゃないんだ」

私は細を閉じた。答えは0円だった。

この11か、私が母へ送った額は15万円ずつ、計165万円。それとは別に、居費、費、費を計からしている。純平は母から何度も事や旅の写真を受け取り、そのたびに〈健は親孝だ〉と返信していたが、自分では1円も負担していなかった。

「兄さんが言っていた親孝は、私のと美紀の労働だったんだな」

純平がテーブルを叩いた。

「弟の方が収入がいんだから当然だろう」

「当然じゃない。なくとも、妻と娘を犠牲にする理由にはならない」

母は兄をかばうようにを乗りした。

「純平は仕事が変なのよ。里奈だって仙台で子育てでしょう。余裕のあるあなたがせば済む話じゃない」

妹の里奈を含め、私たちは3きょうだいだ。それなのに母は、私が断らないことを利用し、最初からの2に負担を求めようともしなかった。

私はそので里奈へ話をかけ、スピーカーにはせず、まず事実だけを伝えた。里奈は15万円の送も、宴会費を族カードで払ったこともらなかった。

〈必な通院費や介護費なら、私も細を見て分担する。

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でも、お兄ちゃんのお嫁さんに無償で全部やらせる話には賛成できない〉

里奈はそう答え、仕事が終わったに3で収支を確認するを作ると言った。方にんでいることを理由に、負担がしないふりはしなかった。

「母さんにはがある。相模原のも残っている。まず実際の収入と必な支して、それでもりなければ3で話しう。15万円を無条件に渡すことは、もうしない」

私は言葉を切り、純平を見た。

「それとも兄さんが引き取るか?」

純平は線を窓へ向けた。では夕方の買い物客が駅へ急いでいる。しばらくして、い声で答えた。

「うちは無理だ。妻が嫌がる」

「私が嫌がることは、関係なかったんですね」

美紀の言で、純平は黙った。

母は「純平のには受験がいるから」と説した。私のにも5歳の子どもがいる。しかし母のでは、純平の庭事は守るべき理由になり、美紀と優奈の活はさせていいものになっていた。

「母さんが相模原へ戻るまでに必な荷物は、今送る。病院や役所の続きで本当に困るなら、代理のや公な窓も含めて考える。でも美紀を元の活へ戻す選択肢はない」

私が言すると、美紀は驚いたようにこちらを見た。ただし、堵した顔ではなかった。今の言葉がも来も守られるか、見極めている目だった。

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母の類は、配送業者を使って相模原の自宅へ送ることになった。母は最まで「こんな扱いをされる覚えはない」と言い続けたが、私も美紀も返事をしなかった。

管理が確認票を差しすと、母はペンを乱暴にらせた。送り先は、11かまで自分が暮らしていた相模原の所だった。帰るがないのではない。私たちのを、自分の方が優先される所だとい込んでいただけだ。

応接、母は私だけを廊へ呼び止めた。

「あのと結婚してから、あなたは変わったわ」

なら胸を刺したはずの言葉だった。だが今は、母にとっての「変わらない私」が、妻の訴えを聞かず、を送り、面倒なことをすべて任せる息子だったと分かる。

「変わるのが11か遅かったよ」

母と兄が帰った、美紀のスマートフォンに、見覚えのないアカウントからメッセージが届いた。送信者は佳代。宴会の、母の隣に座り、優奈の赤いを見て皿を戻した女性だった。

〈あの、何も言わずに帰ってしまってごめんなさい。私のスマートフォンに画が残っています。奥様に渡したいです〉

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