"20人の宴会、妻は2つの鞄を用意していた" 第11話
止まった15万円
自振込を止して最初の、母から話が来たのは午94分だった。
「15万円が入っていないんだけど、の違いじゃない?」
止すると伝えたはずなのに、母は本当に振り込まれるとっていたらしい。私は話で言い争わず、そのの午、純平と里奈を含めた4で母の収支を確認することにした。
相模原のマンションは古いが、母自の名義でローンも残っていない。11か使われなかった部にはい埃が積もり、玄関には私たちのから届いた段ボールが並んでいた。
母は「こんな所へ戻されるとはわなかった」と言った。しかし2DKの内にはエアコンも湯設備もあり、管理組への支払いも滞っていない。駅にはスーパーと診療所があり、膝が痛むは配達サービスも使える。めないではなく、母がより便利で広い私たちのを放したくなかっただけだった。
段ボールの1つには、宴会で着ていた着物と、未封の贈答品が入っていた。母はそれを見て「皆さんへのお返しに必」と言ったが、里奈は先に活費を確認しようと封を戻した。
里奈が通帳、通、管理費、保険料、通院費を項目ごとに理した。母には収入があり、預もすぐに活できなくなる額ではない。毎15万円はを補うではなく、、会、友への贈り物にく使われていた。
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通帳には、振込の翌に5万円、数に3万円と現を引きした記録が何度もあった。母は用途をいせないと言ったが、スマートフォンの予定表には同じに会や買い物の予定が入っている。
責めるためではなく、今本当にする額をるための確認だった。それでも母は、数字を1つ示されるたびに「親子なのに細かすぎる」と満を漏らした。
「私の付きいにはおがかかるのよ。今さら急に活を変えろなんて無理でしょう」
「活に必な額と、今まで使っていた額は別だよ」
里奈は母を責める調ではなく、覧表の数字を指した。医療費などにがたは3で相談する。ただし領収を確認し、純平、私、里奈が同じ報を持つ。それが兄妹の結論だった。
純平は「毎は難しい」と繰り返した。里奈が「じゃあ健だけに払わせるの?」と尋ねると、黙って5000円からならせると答えた。
母はその額に腹をてた。
「健は15万円だったのよ。男のあなたが5000円なんて、恥ずかしくないの?」
「その15万円を当然だとって、美紀さんに事までさせていた方が問題でしょう」
里奈の言葉に、母は通帳を閉じた。
私は蔵庫をけた。には最限の品があり、気もも使える。母は困窮しているのではない。宴会や贈り物を含む以の暮らしを、これからも私ので続けたいだけだった。
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里奈は今3か分の仮の予算表を作り、通院費など急な支がたの連絡方法も決めた。現を無条件に渡すのではなく、必な支払いを兄妹で確認する。母が自分でできることまで、美紀へ頼む項目は1つもなかった。
「事を頼むが必なら、自分のおでサービスを探そう。族だから無料という考えはやめて」
里奈が言うと、母は「にへ入られるのは嫌」と答えた。
「美紀さんだって、母さんにとって都のいいじゃないよ」
その言葉のあと、部の計の音だけが続いた。
「必な支援はする。でも、美紀の労働と引き換えにする支援は度としない」
話しいを終え、私は母の部をた。そのの夜、親戚12が入るグループに母からい文章が投稿された。
文章には、本名義のがあることも、と預を確認したこともかれていなかった。美紀が持つ3分の1の所権にも触れず、〈突然追いされた〉〈活の段を奪われた〉という言葉だけが並んでいた。
〈嫁にを追いされ、健から活費まで止められました。私は実の息子に捨てられました〉
数分、美紀のスマートフォンにも、親戚から最初のメッセージが届いた。
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