みかん小説
本棚

"20人の宴会、妻は2つの鞄を用意していた" 第15話

6かの3つの条件

宴会のから6かが過ぎた。

美紀が示した3つの条件は、約束のままにはなっていなかった。母は相模原の自宅で暮らし、美紀と優奈への直接連絡は止まっている。族カードと子錠の権限は理され、定額以の支は夫婦双方に通される。私は1回の夫婦カウンセリングと個面談を、度も仕事で取り消さなかった。

美紀は覚だけで判断せず、半分の記録をつずつ確認した。母からの連絡はすべて弁護士を通っているか。座に説のない支がないか。幼稚園の送迎を私が急に取り消したはないか。

、会社の障害対応で迎えにけないが1度だけあった。そのは美紀へ直に押しつけず、事に登録していた彩へ私から連絡し、翌週の送迎を追加で引き受けた。失敗を度も起こさないことではなく、起きたに誰かので隠さないことが切だと学んだ。

泊まりの張を断ったことで、は担当できる案件が減った。それでも会社で引き継ぎをえると、業務は止まらなかった。族を犠牲にしなければ維持できない働き方を、責任と呼んでいただけだった。

優奈にも変化があった。きな皿の音を聞いても泣かなくなり、夕を残しても何度も謝らなくなった。子どもの相談員から勧められた面談には美紀が付き添い、私は送迎と記録を担当した。

広告

最初の頃、優奈は面談でも「いい子にするかららないで」と言った。相談員は、いい子かどうかで事やがなくなることはないと、遊びを通して何度も伝えた。

3かを過ぎた頃には、優奈は嫌なことを「嫌」と言えるようになった。私が抱きげようとしたにも「今はやめて」と言い、私がすぐ腕をろすと、で自分からをつないできた。

拒まれないことではなく、拒んでも全だと娘がること。それが回復なのだとった。

ある、優奈は絵のに私を描いた。美紀と自分かられた所だったが、同じにはいた。

「パパはここ。まだ別のおだから」

私は距を消してほしいとは言わなかった。娘が自分で決めた位置を、そのまま受け取った。

その頃、弁護士を通じて母から1通のが届いた。母は、事を教えていただけだとっていたこと、自分が友たちの派な母親に見られたくて、美紀と優奈を利用したことをいていた。

母は警察の事確認でも、美紀の首をつかみ、優奈にげようとした事実を認めていた。弁護士を介さず連絡しないことにも面で同している。には以のような「でも」「族だから」という言葉はなかった。

それでも、正しい謝罪文をいたことと、再会しても全であることは別だった。

広告

には、優奈に会って謝りたいとあった。

美紀は内容を確認したが、を娘へすぐには渡さなかった。

「優奈がりたいと言うまでは会わせない。謝りたいの都で、怖かった子どもをかすことはできないから」

私も同した。母の謝罪が本でも、受け取る期を決める権利は優奈にある。

同じのカウンセリングで、美紀は3つの条件をもう度読みげた。半守られたことを確認したあと、試しに同居を再してもいいと言った。

ただし、まず3か。問題があれば美紀の判断で止する。母のことだけでなく、事、育児、仕事の分担も毎週確認する。その条件を私は面にし、署名した。

私の荷物は必限にし、以使っていた斎も当然のようには使わないことにした。美紀の仕事机はそのまま残し、空いた収納とさな机を私が使う。事、洗濯、掃除は「伝う」のではなく、曜ごとに担当を決めた。

そして、優奈の見がい違ったは、どちらかを黙らせて終わらせない。翌週の確認まで持ち越してもいい。く結論をすことより、誰か1で決めないことを優先した。

引っ越しの、私が持ち帰ったのはきなキャリーケース1つだけだった。玄関のつと、ポケットには以使っていた鍵がある。それでも私は取りさず、インターホンを押した。

ドアがくまで、勝に入らなかった。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: