"昭和51年、帰宅目前で消えた25歳女性社員" 第12話
裁判官は本に対し、懲役5の実刑判決を言い渡した。執猶予はつかなかった。
昭61。
川島では、9遅れの正式な告別式がしめやかに執りわれた。
狭い自宅の居には、精の旧同僚たちが勢参列した。
佐藤は、焼台ので膝をつき、声を殺して泣き崩れた。
「川島さん……ごめんなさい。僕が……あの、僕がもっと無理にでも緒にタクシーに乗っていれば……」
その横には、田の妻と、写真を発見した娘の恵子の姿もあった。恵子は遺のみち子に向かって、震えるでくをわせた。もしあの、自分がアルバムの写真を警察に届けなければ、真実は永にに葬られ、みち子は今もたい倉庫のゴミのに眠り続けていたはずだった。
佐々刑事もまた、私のまま焼に訪れていた。定を迎え、刑事としての最の任務を終えた男の目にも、いものが浮かんでいた。
葬儀から数ヶ、父・清治は、まるで娘の帰還を見届けたかのように静かに息を引き取った。
遺骨は、みち子の骨壷とともに、川崎のを見ろす台の寺の墓に納められた。
平成の代が訪れ、昭の景は急速に塗り替えられていった。
川崎臨部の林していたは最のハイテク施設や商業施設へと姿を変え、煙突からちる黒煙も過の記憶となった。
みち子が最に消えたあの50メートルの暗いも、現はるい灯が等隔に備され、夜でも子供たちが歩ける全な宅となっている。
だが、どれほど代が移り変わろうとも、変わらないものがある。
それは、ほんの瞬の恐怖と嘘が、どれほどくの々のを狂わせ、い傷を残すかという教訓である。
墓には、今も季節のが絶えることはない。
潮が吹き抜ける台の墓ので、川島みち子は、ようやく訪れた永の平穏のに眠り続けている。
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