みかん小説
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"義弟嫁の「セレブ家族」に隠された十二年前の秘密" 第14話

「君がSNSで騙し、を送させた本の被害者は数名、被害総額は億円を超えている。自分が助かりたいで、のを何も破壊したんだよ。……言い訳は、本の取調で聞く」

砂りのスコールの、錠をかけられた真澄は、無数の容疑者たちと共に型トラックの荷台へと押し込まれていった。 にまみれたその瞳から流れる涙は、もはや誰のにも届くことはなかった。 自らの欲がみした因果の鎖が、彼女の自由を永に奪いった瞬だった。

季節は巡り、翌の。 埼玉県の業団にある、堅の宅建材運送会社。

午、朝靄がち込める庫で、作業着にを包んだ志は、型トラックの荷台からキロを超えるセメント袋を、黙々と自らの肩へと担ぎげていた。 かつてのな面はどこにもない。 は豆だらけになり、皮膚は焼けで黒く引き締まり、顔つきには過酷な肉体労働に耐え抜いてきた男特の厳しさが刻まれていた。

「志! 休憩入るぞ、お茶持ってきな!」 ベテランの運転が声をかけてくる。 「はい! ありがとうございます!」 志は々とをげ、タオルで額の汗を拭った。

あの、実から勘当され、遥と幸介のから逃げした、志は自ら携帯話を解約し、この運送会社の寮にみ込みで働き始めた。

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毎の料の半は、真澄と共に作ってしまった百万円のサラへの返済、そして実から詐取した百万円の弁済用座への送に消えていく。 元に残るのは、わずかな費と用品代だけ。 酒もタバコもパチンコも、すべて断ち切った。

昼休み、プレハブの休憩所でたいおにぎりを頬張っていると、事務員から通の封を渡された。

差は、警庁都警察署・留置管理課。 真澄からのだった。

震える指で封を切り、便箋をく。 そこには、歪んだ字で、勝な懇願がき連ねられていた。

『志へ。 私、今警察に捕まっています。で酷い目に遭いました。 お願い、弁護士費用をして。志のお父さんに頼んで、保釈を払ってもらって。 私たちが婚届をしていないなら、まだ夫婦でしょ? 助けてくれたら、今度はちゃんといい奥さんになるから。 お願い、見捨てないで』

志は数読んだところで、静かに便箋を折りたたんだ。 りすら湧かなかった。 ただ、どこまでもに寄することしか考えられないのれさに、たい吐息が漏れた。

志は席をち、休憩所の隅にあるゴミ箱へ向かうと、そのを躊躇うことなく破り捨て、奥底へと押し込んだ。

ポケットから取りしたのは、枚の預通帳。 毎、血の滲むようないで振り込みを続け、しずつ減っていく借の残。

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そして、毎欠かさず実の座へ振り込んでいる、弁済の記録。 義父からも幸介からも、度として返信の連絡はない。振り込んだがそのままプールされているのかどうかも分からない。

それでも、志は振り込みを止める気はなかった。 「……俺がやったことの落としは、俺の体で全部払う」

作業着の袖で汗を拭い、志は再びトラックの荷台へと戻っていった。 失った信頼は、かかっても戻らないかもしれない。 だが、にまみれて額に汗を流すこの苦痛だけが、彼がとして再するための、唯のがかりだった。

初の爽やかなが吹き抜ける、都のホテルの。 『佐伯精株式会社・創周記祝賀会』が、華やかに執りわれていた。

壇につ叔父・佐伯は、髪交じりの髪をえ、万の拍ので誇らしげにスピーチをっていた。 「……、が社はの危に瀕しました。しかし、社員丸となってその苦難を乗り越え、本、こうして過最益を達成することができました。信頼を守り抜くことこそが、ものづくりの魂であります!」

会の片隅で、幸介と私は拍を送っていた。 成瀬博と芳に対する刑事裁判は、先、京裁で結審していた。 判決は、主犯の成瀬博に懲役、共犯の芳に懲役の実刑判決。

執猶予のつかない、完全な実刑だった。 横領された千百万円はすでに消費されて戻ってはこなかったが、叔父の会社の顧問弁護団が成瀬の隠し資産を徹底に差し押さえ、法な正義は完全に貫かれたのだ。

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