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"無能教師と呼ばれた僕が、AIで教室を取り戻すまで" 第8話

凛とした、よく通る声が、教の最列から響いた。

教の全員が、息を呑んで振り返った。 ちがっていたのは――佐々だった。

は机を両でく押し、震えるでしっかりとちがっていた。その瞳には、かつてないいが宿っている。

「だ……君? 何を言っているの?」 朝倉が狼狽して眉をひそめる。

は朝倉を瞥もくれず、教壇の野寺を真っ直ぐに見据えた。 「俺は……学の頃から、あそこにいる優太先輩と仲が良いってだけで、この学に入ってからもずっと『良の仲』『関わっちゃいけない奴』って、みんなから避けられてきた」

教のあちこちから、居悪そうにを縮める気配がした。

「の先たちは、誰も俺の顔を見ようとしなかった。問題を起こすなよって、腫れ物に触るみたいにざけるだけだった。……でも、野寺先だけは違ったんだ」

の声が、を帯びて震え始める。

「放課、俺がで階段で腐ってた……先は声をかけてくれた。『仕事も遅いしバカにされてる頼りない先だけど、徒を守ることだけは誰にも負けたくない』って……俺のためにをげて、修学旅も全力でサポートするって約束してくれたんだ!」

は拳を握りしめ、教の徒たちに向かって叫んだ。

「俺はな! 授業がサクサクむことより、事務処理がいことより……徒がで泣いてるに、ちゃんと気づいて隣に座ってくれる先の方が、よっぽど本物の教師だとう! ……野寺先がいなきゃ、俺は修学旅なんてきたくなかったよ!!」

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教の空気が、根底から揺らいだ。 が挙げたが、青空に向かって真っ直ぐに突きげられる。

「……私も、野寺先がいい」 最列で、先ほどまで文句を言っていた女子徒が、おずおずとを挙げた。

「私も。……だって、先、私たちのの作文、誰よりもびっしり赤ペンで励ましのコメントいてくれてたもん」 「俺も! 数学の補習、何も付きってくれたの、野寺先だけだし!」 「そもそもさ、こんな最先端のAIを使いこなせるなんて、めちゃくちゃカッコいいじゃん!」

、また。 徒たちのが、次々とがっていく。 、、――。 やがて、組の徒全員――名のが、教壇の野寺に向かって誇らしげに掲げられた。

「あ……あ……」 朝倉美鈴はずさり、教卓の角に腰をくぶつけた。 顔面蒼。完璧だったはずのエリートの仮面が、音をてて々に砕け散っていく。

徒たちの輪のから、ややかな線が朝倉へと突き刺さった。 「朝倉先。……自分の仕事をに押し付けて、徒を騙して修学旅を止に追い込もうとしたあなたの方が、よっぽど徒のことを考えてない【ダメ教師】なんじゃないですか?」

「な……ッ! な、何よ……何なのよ、あんたたち!!」 朝倉はヒステリックに叫び、を塞ぐようにして教から逃げした。

教に、割れんばかりの拍と歓声が沸き起こった。

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教壇ので、野寺啓介は両で顔を覆い、子供のように粒の涙をポロポロとこぼしていた。 その背を、優太が「泣くなよ、先」と照れくさそうにく叩いた。

だが――。 職員の奥、逃げ帰った朝倉美鈴を待っていたのは、さらなるいの宣告だった。 そして、この逆転劇を演した神崎優太の真の目とは体何なのか。

教から逃げ帰った朝倉美鈴は、職員の自席に崩れ落ちるように座り、乱れた呼吸をえようと両で胸元を押さえていた。 指先がえ切り、界の端が点滅している。完璧だったはずの筋き。愚鈍な野寺を台から退させ、自分が「問題クラスを引き取り見事に収拾した優秀なリーダー」として教育委員会へ栄転するための布だったはずが、何つい通りにいかなかった。

「……朝倉教諭」

からってきたのは、氷のように徹な声だった。 顔をげると、のドアので、代半ばの教・川が眉にい皺を刻んでっていた。 「ちょっと、へ来なさい」

川教は、県教委の覚えもめでたい管理職候補のであり、朝倉を楠ノへ引っ張ってきた張本でもあった。 い防音扉が閉ざされた密。

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