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"無能教師と呼ばれた僕が、AIで教室を取り戻すまで" 第9話

革張りの応接ソファには、普段は穏やかな表を崩さないの神原が、腕を組んでく沈み込んでいた。

「どういうことだ、朝倉君」 教がパイプ子を引き、朝倉を詰問するように腰をろした。 「組の修学旅の止騒ぎ。あまつさえ、あの神崎優太が舎内に乗り込んできて、徒たちので君を面罵したそうじゃないか。全に揺が広がっているぞ」

「教先、あれは違います!」 朝倉はを乗りし、必に言葉を紡いだ。 「野寺先が、部の良がりと結託して私を陥れようとしたんです! あんな得体のれないAIツールを使って、学の公式データを勝に抜きし、規約違反の資料を作成したんですよ! 内ネットワークの正アクセス、報漏洩に該当します! 処分されるべきは野寺先の方です!」

「……報漏洩、かね」 をいたのは、それまで黙っていた神原だった。 髪交じりの髪を撫で付け、静かに朝倉を見つめる。その瞳には、失望のが濃くにじんでいた。

「朝倉君。君が県教委の次期指導主事候補として推薦されていることはっているね。だがね、学という組織で最も嫌われるのは『現を掌握できずに混乱を部に漏らすこと』だ。神崎優太がにしていたしおりを私も見たよ。……完成度は完璧だ。徒たちの全管理、アレルギー対応、程の性、どれをとっても教育委員会に提して恥ずかしくない来栄えだった」

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「先……!?」

「旅は予定通り決する」 の淡な言に、朝倉の息が止まった。 「組の止は撤回だ。君には学主任として、からの旅程を切の滞りなく引率してもらう。……万が、旅に何らかのトラブルが発した、君の教育委員会への推薦はに戻す。いいね?」

をた朝倉は、壁にもたれかかり、奥歯が砕けそうなほどく噛み締めた。 ――野寺啓介。 あの虫けらのような男に、私のキャリアを傷つけられた。 絶対に許さない。 からの泊の旅先で、必ずあの男の息の根を止めてやる。 朝倉の双眸に、暗く濁った執の炎が燃え盛っていた。

放課。夕暮れの茜に染まる楠ノの。 フェンスに寄りかかり、缶コーヒーをに運んでいた野寺の横に、ドカッと音をてて神崎優太が腰をろした。

「……神崎君。今は、本当にありがとう」 野寺は々とをげた。 「君がいなかったら、僕は今頃、徒たちの未来を奪ったダメ教師として、学を追われていたとう」

「よせよ、先。柄じゃねえよ」 優太はフンとを鳴らし、夕を睨みつけた。 「俺はただ、あのが泣き寝入りするのが気にわなかっただけだ。あいつ、学のからずっと俺のせいで周りからされてきた。楠ノに入ってからもで耐えてたのに、修学旅まで奪われたら、あいつ本当に壊れちまうところだったからな」

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「佐々君のこと、切にっているんだね」

「まあな」優太はを掻いた。「……それに、先。あんたには、俺も昔、ちょっとだけ借りを返さなきゃいけねえとってたんだよ」

野寺は目を瞬かせた。 「僕に……? 君が学していた頃、僕は任で、君とはろくに話したこともなかったはずだけど……」

「覚えてねえのかよ」 優太は苦笑し、胸ポケットから煙を取りそうとして、野寺の線に気づいて苦々しく引っ込めた。

「のだ。俺がの連と喧嘩して、警察に補導されかけた夜。職員のの教師どもは、誰も迎えに来なかった。『あいつはもう退学でいい』『関わるだけの無駄だ』って見捨てられた。……でも、夜の警察署に、息を切らしてママチャリで駆けつけてきたのが、採用されたばかりのあんただったんだよ」

野寺の脳裏に、記憶の断片が蘇る。 真のえ切った取調。血まみれでふてくされるのを握り、警官たちに何度もをげて「僕の徒です、連れて帰らせてください」と泣きながら懇願した夜。

「あんた、取調ので俺にコンビニの肉まん奢ってくれただろ。『怪は痛くないかい? 寒かったろう』ってよ。……俺を叱るでもなく、腫れ物扱いするでもなく、ただのとして配してくれたのは、あんたが初めてだった」

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