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"四十九日の遺言" 第15話

澄子はそのからをきかなくなった。階の部に閉じこもり、事も自分で買うと言った。静はまだへ戻っていなかったため、所の民委員へ最限の見守りを頼んだが、自分が以のように世話を引き受けることはしなかった。

数、澄子からいが届いた。《彦も正隆も、私が比べて育てた。兄はする子、弟は助けが必な子だと言い続けた》。謝罪というより告だった。彦が弟の問題を隠した背景には、母が作った役割があった。

静は返事にだけいた。《事は分かりました。だからといって、したことは消えません。今のまいについては、面で相談します》。理解と免責を同じにしないためだった。

そのころ、発会社は正隆との向を解除した。所者の同がないだけでなく、提された澄子の同に疑義があり、税務の問題も発覚したためだ。正隆には違約の請求が残った。

正隆は追い詰められ、最の段として建物の持分を第者へ売ろうとした。相続登記の売却は通常められないが、の融業者からを借り、将来の権利を譲渡する契約を結んでいた。契約には、静のも含めて処分できると虚偽の説がある。

融業者の担当者がを見に来た、静は片桐と待っていた。

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登記簿と紛争の遺言を示し、建物を取得しても使用権が当然に付くわけではないと説した。担当者は正隆へ、そので契約解除と返を求めた。

「あんたが黙っていれば、全部うまくいったんだ!」

正隆は初めてで鳴った。静は、から黙っていたと答えた。父のを使わせ、与を待ち、帳簿を夫へ任せ、弟の失敗も族の事だとってきた。

「うまくいっていたのは、私が損を引き受けていたからです」

正隆が契約した融業者は、危険な相ではなく、方企業の資繰りを扱う会社だった。提類がっていたため、も体で処分できると信じたという。静は業者まで悪者にせず、誤った説を受けた経緯を文にしてもらった。その供述で、正隆が自分に所権がないとりながら、あるように説したことが確になった。

のシャッターがりた音を聞き、澄子は階の窓からを見ていた。以なら静へ「弟を追い詰めないで」と話しただろう。だがそのは、正隆へ《もう私の印鑑も名も使わないで》といたを送った。息子との縁を切る宣言ではない。母であり続けても、息子の為へ自分の名を貸さないという、遅い境界線だった。

正隆の鳴り声を聞いた所の女性が、静へ「男のをそこまで追い詰めなくても」

と言った。静は、自分が融資資料を偽ったのでも、の印鑑を使ったのでもないと答えた。事実を示した側が、嘘をついた側のまで管理する必はない。女性はすぐ納得しなかったが、静は説得のために自分の求をさくしなかった。

融業者との面会、静は悸が治まるまでに戻れなかった。落ち着いて話せたことと、怖くなかったことは同じではない。片桐は次の予定を延期し、静は自分の体調を優先した。反撃のために再び自分を酷使してはがなかった。

融業者も、所のも、その言葉を聞いた。正隆は言い返せず、のシャッターを乱暴にろした。

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