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"四十九日の遺言" 第21話

半、正隆に罪判決が言い渡された。偽造した借用を使った融資未遂と、会社資に関する罪が認定され、執猶予付きの刑と返還義務が課された。賃流用の全額が刑事事件になったわけではないが、民事のに基づく支払いは続く。

正隆は最まで、兄も同していたと主張した。判決は族関係の善悪を裁かず、確認できる文との流れだけを扱った。静にはその距がありがたかった。裁判所に夫婦のを評価してもらう必はない。

柴崎も業務の処分を受け、静へ謝罪文を送った。《族ならきな問題にならないとった》とかれていた。その文こそ、今回のすべてに共通していた。族なら確認を省いてよい、族ならがすればよい、族ならから赦される。そのい込みが、類の差し替えを能にした。

澄子は齢者宅から階へ戻った。活費はから払い、事が必なはで購入する。静の体調が悪くても、代わりに帳へ座ることはない。が夕方に茶をむもあれば、週話さないもあった。

ある、澄子は仏壇から古い写真を持ってきた。の初、歳の静が父と並び、まだ《惣菜》の板ので笑っている。彦はしれた所にち、自分のが始まるような顔をしていた。

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「私は、この写真を見ても、彦のだとっていた」

「私も途から、そうわされていました」

澄子は写真を静へ渡した。謝罪を繰り返す代わりに、所者へ物を返すような作だった。静はの壁へ飾らず、自の机へ置いた。過を商売の物語に使うつもりはなかった。

学習では、子どもたちが宿題を終え、弁当の卵焼きを分けていた。真帆は学院を修したあとも週回伝いに来る。静は働いたを記録し、補助から謝礼を払った。

判決、正隆の妻から静へ話があった。夫の借も会社の実態もらず、計には毎決まった額しか入っていなかったという。静は彼女を共犯と決めつけず、同に返還を免れる約束もしなかった。必な資料は代理同士で共し、子どもの学費については正隆自が責任を負うべきだと伝えた。

族の誰かが困っていると言われるたび、静が損失を引き受ける構図へ戻りそうになる。正隆の子どもに罪はない。それでも、その言葉を理由に静のや老資を差しす義務はない。助けるなら、残った範囲で自分が選ぶ。断るも、たいになったのではなく、責任の所を戻しただけだった。

正隆の分割返済は度遅れた。以なら澄子がへ入り、病気や仕事の事を説しただろう。

今回は保証会社から正式な督促が届き、正隆自が対応した。澄子は事を聞いても静へ取り成しを頼まなかった。息子を見捨てたのではない。息子が負うべきか分の責任を、母親が奪わなかったのだ。

正隆から届いた最初の返済は、静個の活座へ入れた。の売へ混ぜれば、また誰のか分からなくなる。通帳へ印字された額は失ったに比べればさい。それでも、責任が正しい方向へ戻り始めた証拠だった。

好を記録へ残すことは、疑うことではない。誰かの善を当然にしないための方法だった。

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