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"赤ちゃんの声が聞こえる姪が、夫の嘘を見抜いた日" 第11話

力がなくなった理由

数か。

兄と緒に公園へかけた。

美久は遊具の周りをり回り、転び、泣き、すぐち直った。

以のように突然くを見つめたり、「声がする」と言ったりすることはない。

帰り。

織さんが言った。

「もしかしたら、美久のあれってもうなくなったのかも」

「寂しい?」

「全然」

即答だった。

「普通に暮らしてほしいから」

私は頷いた。

美久自も、能力を特別なものだとっていなかった。

むしろさい頃は、じたことをにして怖がられたり、変な目で見られたりすることもあったらしい。

「亜鳥ちゃんのが最だったね」

織さんが言う。

「最?」

「赤ちゃんの声がするって言ったの」

私はベビーカーを見る。

悠真は眠っていた。

「あの子、亜鳥ちゃんを守るために全部使っちゃったのかもね」

もちろん、本当にそうなのかは分からない。

私は超能力について説できるではない。

美久が何かをじ取ったのか。

偶然だったのか。

たちの微妙な変化を誰よりく察しただけなのか。

今でも答えはない。

ただ。

美久が斎へ入らなければ。

あの封筒を見つけなければ。

私は夫を調べなかった能性がある。

徹の暴言も。

酒も。

借も。

「子どもがまれたばかりだから」

そう理由をつけて、さらに何かも耐えたかもしれない。

そう考えると。

答えなど、もう必なかった。

「ありがとうってってる」

私は言った。

織さんが笑った。

「本はもう忘れてるけどね」

を歩く美久が振り返った。

「何の話?」

「秘密」

「ずるい!」

美久が頬を膨らませる。

私は久しぶりにから笑った。

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