みかん小説
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"祖父の土地を勝手に道路にされたので、自販機を置いた" 第1話

エントランスの台の塞

『ご覧ください。完成の級タワーマンション、そのエントランスへと続く目抜き通りですが……信じられないことに、ご覧のように古の自販売が台、等隔に並んでを完全に封鎖しています!』

テレビの画面越しに、現の女性レポーターが気した顔でマイクを握りしめていた。 カメラが引くと、関の青空に向かって威容を誇る階建ての巨なタワーマンションが映しされる。ガラスとコンクリートが煌めくモダンな観。だが、その華やかなエントランスの真正面、幅約メートルのアスファルトのど真んに、赤、青、のくたびれた清涼料自販がどっかと鎮座していた。

その隙は、がカニ歩きでやっと通れる程度。トラックはおろか、軽自の台すら侵入できない。 エントランスのには、ち往した内装事の型トラックやクレーンが台以も数珠つなぎになり、ヘルメット姿の現監督たちがを抱えて往往していた。

『この響で、マンションの内装資材を積んだ事両が台も入できず、予定されていた最終程は完全にストップしております! さらに、こちらの自販ですが……なんと、み物は本も売られていません!』

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レポーターが袋をしたで、千円札を吸い込ませ、ボタンを押す。 ガコン、とい音をてて取りしに転がりてきたのは、料缶サイズのアルミ製ボトルだった。蓋をひねってけると、から現れたのは細く丸められた枚のA4用。

『これは……文です! 「字○○字原番における法占拠および建築基準法第条違反の経緯について・其の」とかれています! このボトルには全種類の文がランダムで封入されており、すべてを集めると、このタワーマンションが違法に建設された全貌がらかになる仕組みになっているとのことです!』

画面がスタジオの解説員に切り替わる。 『解説によりますと、このタワーマンションは、自販が設置されている所を「」であると申請し、建築基準法の接義務を満たしているとして建築確認を取得しました。しかし、実際にとされていたこの帯状のは、個の私……しかも所者は建設に関して切の承諾をしていないとのことです。自販の設置は、所者側による極めて法な実力使、いわば抗議の塞と見られています』

京・区の賃貸マンションのリビングで、私はめた緑茶をすすりながら、テレビ画面に向かってフッと元を緩めた。

「いい画が撮れてるじゃない。完璧ね」

私の名は、宇都宮(うつのみや・ゆき)、歳。建設コンサルタント会社に勤務する、しがない独会社員である。 だが、かつて学代、私の周囲のは私を別の名で呼んでいた。 ――『うっちゃりの』。

相の烈な突力をそのまま利用し、俵際で体をひねって鮮やかにひっくり返す、相撲の究極の逆転技「うっちゃり」。 力で押し切ろうとする傲な巨悪の元をすくい、ルールの力で自爆させる。 テレビのでち往しているあのタワマンのディベロッパーどもは、まだ気づいてすらいないのだ。自分たちが踏み躙った相が、最もをしてはならない女の逆鱗だったということに。

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