みかん小説
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"正月に八人で来る嫁へ、家は売りました" 第13話

ファミレスのえたハンバーグ

『じゃあ、今すぐそっちのしいマンションにきます! 所教えてください!』 再び話を奪い取った彩佳さんが、狂ったように叫んだ。 「無理です。断ります」 私の即答に、彩佳さんが抜けな声をげた。

『はあ!? 無理ってどういうことですか! こっちはもいるんですよ! 元の今、ホテルなんて取れるわけないでしょ!』 「私のしい部は、用のさなマンションです。客用の布団も、皿も、すべて処分しました。ものが泊まれるスペースはありません」

『でもお正ですよ!? 族を見捨てる気ですか!?』 「族を寒空のにたせたのは、私の忠告を無して勝に押し寄せたあなたたちです。……失礼します」

私は方に通話を切った。 そのも着信は続いたが、私は源を切り、静かにの読を続けた。

夕方分。 固定話のベルが鳴った。受話器を取ると、疲れ果てた直の掠れ声だった。 『母さん……駅のファミレスにいるんだ。頼む、しだけでいいから顔をしてくれないか……。美ちゃんのご主の健さんが、どうしても母さんに直接確かめたいことがあるって言ってるんだ。毎の、お正のおのことについて……』

「……お正の、お?」 『ああ。俺にも何が何だかさっぱり分からないんだ。美ちゃんがさっきから彩佳を問い詰めてて、彩佳は真っ青になって黙り込んでるし……頼むよ、子供たちも母さんに会いたがってるんだ』

私は壁の計を見げた。

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午分。 駅のファミレスなら、私のマンションから徒歩でわずか分の距だ。 「分かったわ。子供たちへのお玉だけ持って、過ぎにきます」

私はクローゼットからカシミアのコートを取りした。 そして、本棚のにち、の歴史が詰まった、あの紺の布張りの『正帳』をに取った。 相が「お正の」について確かめたいと言うのなら、これ以の証拠はこの世にしない。 ノートをバッグの底に忍ばせ、私は夜のたいへとを踏みした。

午分。駅のにあるファミリーレストランの自ドアをくぐると、内は元の族連れで賑わっていた。 入りくの席に、子供たちがを寄せて座っていた。 「ばあちゃん!」 真央が駆け寄ってきて、私の腰に抱きついた。リクもちがり、堵と申し訳なさが混ざった顔でをげる。 私はバッグから用していたつのポチ袋を取りし、のに握らせた。 「リク、真央、あけましておめでとう。寒かったでしょう。これ、お玉よ」 妹の子供である湊君と杏ちゃんが、羨ましそうにじっと見つめている。 すると、奥の席から健さんがに歩み寄ってきて、が子のにそっとを置いた。 「川さん、お気遣いなく……。うちの子の分は、親である私が責任を持って渡しますから。

……昼は、本当に申し訳ありませんでした」 健さんは々とをげた。その横顔には、言いようのないい苦渋が刻まれていた。

奥の掛けのボックス席へ案内されると、そこには異様な空気が漂っていた。 テーブルのには、え切ったハンバーグの皿と、氷の溶けたウーロン茶のグラスが散乱している。 壁際に並んで座る直と彩佳。向かいに座る美さんと健さん。 彩佳さんは腕を固く組み、青い顔で線を宙に泳がせていた。美さんの目は泣き腫らしたように赤く、直はを抱えてテーブルに突っ伏している。

私は空いていた通側の席に腰をろし、員に温かい茶を注文した。 「……それで? 私に確かめたいことって、何かしら」

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