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"宅配箱を盗む隣家の子…餌を入れた翌朝、母親が激怒" 第2話

柱の角

翌朝、俺はを遅らせて交番へった。対応した警察官は、配送完の記録があること、同じ所で被害が続いていることを順に聞き取った。「現点では、誰が持っていったか分かりませんね。ただ、映像やの記録があれば確認できます」。俺は子どもの名を軽々しくさず、目撃報があるとだけ伝えた。決めつけを避けたいのと同に、千晶に先回りして騒がれたくなかったからだ。

帰り、ホームセンターで用の防犯カメラとしい宅配ボックスの留め具を買った。カメラは自宅の玄関と柱だけが映る角度に固定し、隣の窓や庭が入らないよう画面を確かめた。録画始の刻を記録し、配達通と照らしわせる。盗んだを驚かせる仕掛けより、で説できる事実を残すほうが切だと考えた。

に着くと、アルバイトの奈々が議そうに俺の顔を見た。「、また寝ですか。昨も荷物のことで話してましたよね」。事を話すと、奈々はレジの横にあるさな防犯カメラを指した。「うちでも万引きがあったとき、鳴るに映像を確認したじゃないですか。子どもなら、なおさら慎にしたほうがいいです」。その言葉で、俺はし肩の力が抜けた。

午過ぎ、千晶からメッセージが届いた。

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『町内で変な噂を流さないでください。航太があなたに疑われていると聞いて傷ついています』。俺は誰にも航太の名を告げていない。真子さんにも止めした。誰から聞いたのか尋ねると、『母親には分かるんです』という返事だけが来た。彼女は続けて、『子どものすることを犯罪扱いするが所にいるなんて、見守り活のとして配です』といてきた。

俺は画面を保し、返答をくした。『お子さんを疑う話はしていません。荷物の紛失について記録を取っています。何かごじなら教えてください』。すると分もしないうちに、所の保護者が参加する連絡グループで「ペットショップのが学を監しているらしい」という話が始めた。差は千晶ではなかったが、彼女は真っ先に『子どもたちを守りたいですね』と反応していた。

の休憩、俺はカメラの映り方を奈々と確認した。自分で柱にづいて箱をける作をし、映像の端に隣の玄関が入り込まないよう角度を微調する。奈々は「これなら何が起きたかは分かりますね」と言い、録画データの付が正しく設定されているかも確かめてくれた。さな設定ミスで証拠が使いにくくなっては困る。俺たちは作業した刻をメモに残した。

を閉めるころ、俺は父の古い具箱を取りした。

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父は、所のに頼まれると何でも修理するだった。宅配ボックスも父が選び、柱に据え付けたものだ。説の裏には父の字で「留めが緩む。に交換」とかれていた。付は。父が入院したころだった。俺は父の器用な字をしばらく眺め、部品を交換しようとしたを止めた。

証拠が必なら、次の配達まで古い留め具を残しておくべきかもしれない。ただし、盗難が起きると分かっていて価な品を置くのは避けたい。俺は仕事用の消耗品をつ、自分宛てに送ることにした。はで扱っている爬虫類用の乾燥コオロギ。品ではなく飼料で、密封した袋ならにも物にも触れず、危険なものではない。箱には普通の通販荷物と同じように送り状を貼る。

そのとき奈々が「だったら、商品のロット番号を控えておきましょう」と言った。同じ種類の餌はどこでも売っているが、うちのでは入荷ごとに独自の管理シールを貼る。俺は赤い丸印の付いたシールを枚選び、番号を帳簿に記した。誰かが箱をければに驚くかもしれない。しかし俺の目は驚かせることではなかった。消えた箱が、どこへ運ばれるのかを確かめることだった。

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