みかん小説
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"看護師を捨てた元彼、10年後に妹の名刺を踏みつけた" 第6話

氷の微笑と頼もしい妹

「……ずいぶんな言いですね」

背から落ちてきた声は、まるでのの氷のようにたく、研ぎ澄まされていました。

志がギクッと肩をねがらせ、振り返りました。 私のすぐろには、テイクアウトの袋を片にげた妹の桃(もも)が、すっと背筋を伸ばしてっていました。

桃は私より歳の歳。 名私学の法学部を首席で卒業した、がの誇りです。 最、同じ職でく付きっていた誠実な同僚と結婚したばかりで、公私ともに充実した々を送っていました。

淡いベージュのトレンチコートを品に着こなし、った顔ちに静かな微笑みをたたえる桃。 けれど、その瞳の奥には、獲物を射抜くような鋭いが宿っていました。

「あ……? 誰だよ、あんた」 志は骨に眉をひそめ、そうに桃を睨みつけました。

「初めまして。ヒナの妹です」 桃は切じることなく、涼やかな声で会釈を返しました。

「へぇ、妹ねぇ」 志はでフンと笑うと、再び私の方へ向き直り、品なニヤケ顔を戻しました。

「おいおいヒナ、休にわざわざ妹とショッピングかよ? 友達のもいないわけ? いい歳して実の妹に魚のフンみたいにくっついて買い物なんて、寂しい奴だなあ」

志の幼稚な挑発に、桃はふっと元を緩めました。

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「私が姉をお誘いしたんですよ。 うちの姉は昔からセンスが良くて、いつも確なアドバイスをくれますから。 緒に買い物をしていて、とても楽しいんです」

「はっ! センスがいいだぁ? よく言うぜ!」 志はげさに両を広げ、私の着ているを指さしてあざ笑いました。

「ちゃんと見ろよ、このな! 気も何もありゃしない、ただの枯れたババアの格好じゃねえか。 だからいつまで経っても売れ残るんだよ。 事もろくにできない、見た目もダサい、仕事も誰にでもできる3Kの護師。 職で若から『お局様』って煙たがられてるのが関のだろ!」

志の声は、フードコートに響き渡るほどきくなっていました。 昼を楽しんでいた族連れやカップルたちが、何事かと斉にこちらへ線を向けてきます。

りで私の両が刻みに震えしました。 公衆の面で、あることないこと並べてて侮辱するこの男を、もう絶対に許せない。 の裏切りも、を持ち逃げされたことも、すべてここで暴してやろうと息を吸い込んだ瞬でした。

バァンッ!

フードコートのプラスチック製テーブルが、鋭い乾いた音をてて激しく揺れました。

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