"ハワイへ消えた母" 第5話
1に3回、4回。そして留守番話にメッセージが残され始めたのです。最初のメッセージを聞いてみました。
『母さん元気? ちょっと連絡欲しいんだけど……』
軽い調です。まだ余裕があるように聞こえます。まるで何事もなかったかのような態度でした。次のメッセージはし焦りが混じっていました。
『母さん、なんでないの? し相談したいことがあるんだ。折り返してくれないかな』
声のトーンがらかに変わっています。困っているのが伝わってきました。
そしてリホさんからのメッセージも届きました。
『お母さん、どこにいらっしゃいますか? しお話ししたいことがあります』
丁寧な言葉遣いですが、必さが滲んでいます。普段のたい態度とはまるで別のようです。そのだけで着信は15件になりました。すべて無しました。
翌も着信は続きます。朝から夕方まで何度も何度も。メッセージの内容もだんだん変わってきました。
『母さん頼む、てくれ。俺たち本当に困ってるんだ』
声が震えています。余裕はもう完全に消えていました。
『蒼太もおばあちゃんに会いたがってる。お願いだから連絡して!』
孫の名をしてきました。それで私のがくとでもっているのでしょうか。完全にパニックになっているようです。リホさんのメッセージも切迫していました。
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『お母さんお願いします、戻ってきてください! 私たちが悪かったです。もう度チャンスをください!』
今更ですね、遅すぎます。10、私がどれだけ尽くしてきたか。それを忘れて、都のいいだけ頼ってくる。そんな勝な態度に付きう気はありません。
3目。着信は30件を超えました。メッセージの内容はもはや懇願に変わっています。
『母さん助けてくれ、がめちゃくちゃなんだ! リホも限界だって言ってる……!』
泣き声が混じっているのが分かります。仕事も事も育児も、すべて自分たちでやることの変さをようやく理解したのでしょう。
『俺もどうしていいか分からないんだ。お願いだから……』
でも、私のはきませんでした。あの、たく言い放たれた言葉を私は忘れていません。
「これまで10、お疲れ様でした」
あの言葉で、すべては終わったのです。
夕方、ビーチ沿いのカフェで友たちとお茶をしていると、スマートフォンがまた鳴りました。今度は着信だけでなく、メッセージもて続けに届きます。
「本からすごい量の連絡ね」とけ子さんが驚いています。
「もう90件くになりますね」
画面を見せると、みよこさんが呆れたように首を振りました。
「90件? 都のいいだけ頼るなんて図々しいわね」 「そうよ、無でいいのよ」とあき子さんが私のを握ってくれます。
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「クミさんはもう分やったわ。これ以付きう必なんてないのよ」
3の言葉がくじられました。同じような経験をしてきた友たちだからこそ、私の気持ちを理解してくれるのです。
「ありがとう。皆さんがいてくれて本当に良かった」
からの謝を伝えると、3は温かく笑ってくれました。
その夜、着信が止まりました。90件目でようやく諦めたのでしょう。けれど翌朝、また鳴ったのです。もうこれは覚悟を決めるしかありません。きちんと終わらせなければ。私は呼吸をして、話をかけ直しました。コールが3回鳴ったところで息子がます。
『母さん! やっと……どこにいるの!?』
慌てた声です。堵と焦りが混ざりっています。
「それは言えません」と静に答えました。居所を教える気はありません。 『お願いだから帰ってきてくれよ! 俺たち本当に困ってるんだ。リホも限界だって……!』
必に訴えてきますけれど、私の決は揺らぎません。
「直哉、あなたは言いましたね。『10お疲れ様でした』と。『私たちだけで活したい』と」 『それは……』 「私はその言葉通りにしただけです」
息子が何か言いかけましたが、私は続けました。
「そして今、私は本当に幸せです。誰にも気を使わない、誰にも文句を言われない。こんなにが軽いのは何ぶりでしょうか」
波の音が話の向こうにも聞こえたかもしれません。
「直哉、あなたたちも自分たちだけで幸せになってください。
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