みかん小説
本棚

"義母介護八年、離婚の夜に捨てられた私の逆転" 第6話

収入も定した。

何より。

朝起きるのが苦しくない。

それが嬉しかった。

休には美容院へった。

好きなを買った。

友とランチをした。

どれも当たりのことだった。

でも私にはぶりだった。

あるの帰り。

コンビニでプリンを買った。

ふと笑ってしまった。

たった数百円のプリンなのに。

昔より何倍も美しい。

自由のがした。

。

私は偶然、隆を見かけた。

駅だった。

以よりずっと老けていた。

背は丸くなり。

髪にはいものが増えていた。

隣には誰もいない。

真美も。

友も。

いなかった。

彼は私に気づいた。

そして瞬ち止まった。

何か言いたそうだった。

だが私は会釈だけして歩きした。

もう話すことはない。

ろから呼び止める声もなかった。

振り返る必もなかった。

あの。

夜のリビングで。

「婚してくれ」

そう言ったのは隆だった。

自分で切り捨てたのだ。

支え続けた妻を。

母親の命を支えていたを。

庭を支えていた柱を。

そして失ってから初めて気づいた。

本当に無能だったのは誰だったのか。

私は青空を見げた。

がよかった。

もう介護の匂いはしない。

もう鳴り声も聞こえない。

私は自由だった。

失っていたを、ようやく取り戻したのだ。

そしてので静かに呟いた。

――さようなら、隆さん。

――私はもう、あなたの政婦でも介護員でもない。

――私は、私のをきていく。

そうして私はを向き、度も振り返ることなく歩き続けた。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: