"128万円の断絶通知" 第5話
「私はね、美咲」
度言葉を切った。
「あなたを許さないんじゃないの」
美咲は黙っていた。
「もう、自分を回しにするのをやめたいの」
部のが静かになる。
計の針の音だけが聞こえていた。
美咲はしばらくかなかった。
やがてさくうなずいた。
「……そっか」
その顔は泣いていた。
けれど、どこかしだけ、の顔にも見えた。
帰り際、美咲は玄関で振り返った。
「里奈には、また連絡してもいい?」
私はしだけ考えた。
そして静かにうなずいた。
「里奈が望むなら」
美咲はくをげ、そのまま帰っていった。
ドアが閉まる。
私はしばらく玄関にったままかなかった。
ようやく、本当に終わったのだとった。
がくなり始めた頃、私はへ向かった。
通帳の記帳をするためだった。
械の音が静かに響く。
しく印字された数字を見ても、以ほどは揺れなかった。
百万円は戻ってこないかもしれない。
それでもよかった。
失ったものは、おだけではなかったからだ。
をた、私は駅のさな文具へ入った。
便箋を買う。
い封筒も緒に。
に帰ると、私は机に向かった。
そして、枚のに静かに文字をき始めた。
《今、銭援助、貸付、替を含む切の銭関係を終します》
それは法律の類ではない。
けれど、私にとっては区切りだった。
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き終えた、私はしばらくを見つめていた。
議と涙はなかった。
昔の私は、母親であることに必だった。
必とされることが、きるになっていた。
だから頼まれればいた。
断れば嫌われる気がして怖かった。
でも今は違う。
を助けることと、自分を犠牲にすることは違うのだと、ようやくわかった。
封筒を閉じ、引きしにしまう。
もう渡す相はいない。
それでも、そのは必だった。
これは娘への通ではなく、自分自への宣言だったからだ。
がづき始めた頃、私は駅の喫茶にいた。
窓際の席で、でコーヒーをんでいる。
以なら考えられなかった。
でをすると、どこかろめたかった。
族に使うべきを、自分のために使っている気がしたからだ。
けれど今は違う。
窓のを歩くを眺めながら、私は静かに息を吐いた。
あの、病院をた、私はだった。
でも、孤独ではなかった。
ようやく、自分のでっている覚があった。
美咲との関係が、これからどうなるのかはわからない。
完全に終わるのかもしれない。
しずつ変わっていくのかもしれない。
ただつだけ、もう決めていることがある。
私は、自分を犠牲にしてまで、誰かに必とされようとはしない。
母親だから。
祖母だから。
そうやって、自分を押し込め続けた結果、私はしずつ空っぽになっていた。
だから私はった。
りだけではない。
復讐でもない。
これ以、自分を失わないために。
そのために、私はれることを選んだ。
コーヒーはしめていた。
私はカップを持ちげ、ゆっくりみ干した。
窓のでは、のがを揺らしている。
私はちがり、コートを羽織った。
これから先、寂しいもあるだろう。
迷うも、悔する夜もあるかもしれない。
それでも私は、もう振り返らないとう。
へると、たいが頬に触れた。
私はさく息を吐き、そのままを向いて歩きした。
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