"妻のポーチから見つかった結婚指輪" 第9話
私は揺する気持ちを抑え、目につかない駅の喫茶へと向かった。
番奥の暗い席で探偵は分い茶封筒をテーブルに置いた。
「佐藤さん、覚悟してご覧になってください。彼らはあなたが像している以に胆でかましいです。」
探偵の声はく苦しかった。
私は息を止め、封筒の封を切った。からてきた数枚の写真と詳細な記録のレポート。番にあった写真を見て私のが刻みに震え始めた。
そこには都内の級ホテルのエントランスで弓が男の腕に親しげにを寄せている姿が鮮に写しされていた。男の顔は紛れもなく田健だった。
弓は私が買ってやったな通勤ではなく、体のラインが調される派なワンピースを着ていた。健は弓の腰にを回し、はまるで婚の恋同士のように笑いっている。
写真のに印された付は先週の曜、弓が会社の親睦会で遅くなると言っていただった。
「彼らは週に回の頻度でこのホテルを利用しています。チェックインは夕方、チェックアウトは翌朝というパターンがいですね。奥様の張や会社のみ会という言い訳は全てこの密会のためです。」
探偵の言葉が私のにたく響く。写真をめくっていくと、がホテルのロビーで堂々とキスをしている写真や、級レストランでシャンパンを傾けている写真が次々と現れた。
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これら全てが私から奪った老資で支払われているのだとうと胸が悪くなる。
「貞の証拠としてはこれで分すぎるほどです。しかし佐藤さん、問題はこれだけではありません。」
探偵はレポートの半部分を指で指した。
「田健氏の調査をめるで、非常に気になる物と頻繁に接触していることが判しました。気になる物は都内にある法律事務所という弁護士事務所に何度も入りしています。そこで彼が面会しているのは健という弁護士です。」
健、私は聞き覚えがあった。
「、まさか学代の同級です。佐藤さんや田氏と同じ学の法学部で、現は婚や財産分与を専に扱う、業界ではかなり名のれた弁護士です。」
探偵の言葉に私は愕然とした。は私と健の学の同級だ。当からが切れ、徹な理主義者としてられていた。健とは特に親しく、よく緒に麻雀をしたり酒をんだりしていた仲だ。
つまり健は、自分の倫相の夫から財産を奪い、利に婚させるための法スキームを、旧友であるに依頼しているのだ。
「弁護士は、依頼に利な婚を成させる腕に定評があります。夫を責配偶者に仕てげ、慰謝料と財産を最限に絞り取る法が得です。
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田氏は彼に恵を借りて、あなたを完全に社会に抹殺する計画をてていると見て違いありません。」
探偵の言葉は私のをどん底まで突き落とした。妻と親友だけでなく、かつての同級まで結託して私を陥れようとしている。私は完全に孤させられているのだ。
「佐藤さん、彼らの計画の全貌がしずつ見えてきました。彼らはあなたが暴力を振った、あるいは精神な虐待、モラハラをったという偽の証拠を捏造しようとしている能性が極めていです。偽の証拠を作る代表なとしては、わざとあなたをらせるようなことを言って、あなたが声を荒げた瞬だけを録音する。あるいはわざと自分で怪をして、あなたに傷つけられたと主張する、そういったです。」
い当たる節があった。最弓が私の神経を逆なでするような些細な嫌みを言うことが増えていたのだ。
『誠さんって本当に気が利かないわね。義母さんの介護費用、もっと誠さんの遣いを削って面できないの?』
そういったない言葉を浴びせられても私は黙って耐えていた。しかし、もし私が売り言葉に買い言葉で鳴り返していたら、その音声は確実に弁護士のに渡り、モラハラ夫の証拠として編集され裁判に提されていただろう。
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