みかん小説
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"赤いリボンの手紙" 第6話

ゆみが静かにを拾いげ、斎藤刑事に渡すと、老刑事はその名に目を血らせた。 「渡辺ちえ、そして、いとうさくら……。奥さん、まだデータベースに当の養子縁組の記録が残っているはずです。探しましょう」

1週、斎藤元刑事が古い脈を総員して労働省の倉庫から掘り起こしたファイルにより、女・咲の驚くべき現が判した。 1984まれの咲は、現「渡辺ちえ」という名で、京の港区にある級タワーマンションに暮らし、児科医として働いているという。夫と同じ児科医という事実に、みさ子は運命の残酷さをじずにはいられなかった。しかし、次女の「いとうさくら」に関する記録は、2001に横浜の籍していたのを最に、完全に途絶えていた。

、みさ子は幹線にび乗り、京の港区にある超層マンションのっていた。 ベンチに腰掛け、入りのガラスドアをくからじっと見つめ続ける。 午を過ぎた頃、い髪をろで本に束ね、いカーディガンを羽織った30代半の女性がマンションから姿を現した。 には医療関係の類カバンを握っている。その女性の凛とした歩き方、シャープな横顔を見た瞬、みさ子の息が止まった。 になった咲、そのものだった。

みさ子はハッとがり、駐へと向かう女性のを追った。

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「あの……お待ちください!」 みさ子の声に、女性は審そうな顔でち止まり、ゆっくりと振り返った。 「はい? どなたでしょうか」 みさ子はづき、カバンから1994の失踪直に自宅で撮した、赤いリボンをつけた2の娘と夫との族写真を見せた。 「咲……私よ、お母さんよ」

女性の顔から瞬にして血の気が引き、に持っていた類カバンが面にバサリと落ちた。 「な、何ですって……? 私は渡辺ちえです。そんな名りませんし、あなたのようなりません!」 女性は激しく首を振り、拒絶するように背を向けてのセダンへと乗り込んだ。 が急発して通りへ消えていくのを、みさ子は必でタクシーを拾って追跡させた。 のセダンは都み、「児病院」の駐へと滑り込んだ。

をまとい、首に聴診器をかけて忙しそうに廊を歩く咲の姿を、みさ子はロビーの子に座って2見守り続けた。 夕暮れ、勤務を終えて私に着替えた咲がロビーに現れ、子ののみさ子の姿を見つけると、いため息をついて隣の席に腰掛けた。 「どうして私があなたの娘だと言い切れるんですか? 23も経っているのに」 みさ子は咲の首をそっと指差した。そこにはさない傷跡が残っていた。 「その傷、あなたが5歳のに台所のいお鍋に触ってできたのよ。

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私があなたを背負って病院へったわ」

さらにみさ子は続けた。「あなたの肩のろ、角形の形に3つのホクロがあるでしょう? まれたからあったのよ」 咲はで顔を覆い、その細い肩を激しく震わせ始めた。 「私は……本当に何も覚えていないんです。私が覚えている最初の記憶は、6歳のの児童養護施設での活から。それ以の記憶は、ひどい精神ショックのせいで全て消えてしまったと施設のたちに言われ、しい名を与えられたんです」 みさ子は咲の震えるく握り締めたが、咲はそのを静かに振り払った。 「あなたが本当の母親かもしれない。でも、今の私には、あなたを母親だとじるが追いつかないんです。……ただ、私のに、いつも私をお姉ちゃんと呼んで泣いているさな女の子がてくる。あれは……」 「よ。あなたの妹の、よ」

咲は涙をグッと堪え、カバンから「渡辺ちえ」とかれた名刺を取りしてみさ子に渡した。 「私にをください。……いつか、あなたをお母さんと呼べるが来るかどうか、自分でも分からないけれど」 咲はそう言い残し、ロビーの自ドアの向こうへとっていった。 みさ子は名刺を胸に抱きしめ、すぐに斎藤刑事へ話をかけた。女との再会を報告するみさ子に対し、斎藤刑事の声は酷く沈んでいた。

「奥さん、言いにくいことですが、『いとうさくら』の名で、2001付の届がされているのを見つけました。

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